第53話 面倒なウェンディさん
朝、目が覚めると寒い!
少し前から朝晩は冷えて来ていたが今朝はまた気温が下がったか?
昼間は結構暖かいけど、この街は湿度が低いから余計に肌寒い
元世界でも湿度の低い外国に旅行したとき、気温が30度くらいでも日影に入ると肌寒く感じたんだ
だからか地元の人はパーカーとか厚手の長袖を着てる人が多かったのを覚えている
この辺りの地域は日本みたいなはっきりした四季は無いらしいが、そろそろ冬になるんだとか
そんな事より今は朝食を考えないといけないんだ、気温が低いしうどんもあるから味噌煮込みうどんにするかな
野菜と豚バラ肉を入れて卵とじにしたら旨そうだ♪
ニィナとカスミに手伝って貰い味噌煮込みうどんを作ったのだが、、、
『ドン!ドン!ドン!』
「シン殿ぉ!おはようございまぁーす!あなたのウェンディですよぉ♪シン殿ぉー♪」
はぁ~、朝から面倒な人が来たなぁ
いや、面倒なエルフか
「今開けますよ~、、、『ガチャ』ウェンディさん近所迷惑になりますのでお静かに、それにあなたのウェンディって何ですか?」
「えぇー?!シン殿には私の身体を差し出すと言ったじゃないですかぁ~、もう忘れちゃったんですかぁ?」
「受け取った覚えは無いのですが、そういうのは里にいる男性とお好きなだけどうぞ」
「やだなぁ~シン殿は(笑)良い男が里にいたら街になんて出てきませんよ~、あははははは」
ウェンディさん、族長の名代として最初に会った時とキャラが完全に崩壊してるんだけど
まともに相手をすると凄く面倒な事になりそうだ(汗)
「そうなんですか、じゃあそういうことで」
「ちょっ、シン殿!なんでドアを閉めようとしてるんですかー?!」
「とりあえずもう少し静かにして貰えませんか?」
「これは失礼しました、私里でも声が大きいって言われてたんですよね~、あははは」
「それで何か用でもあるんですか?」
「そうなんですよ~、ミリアリア様に連絡が入ったんですけど、ピスケス伯爵夫人がこの街に来るそうなんですよ~」
「ピスケス伯爵っていうと、以前に髪の毛用の石鹸なんかを送った相手ですよね?」
「そうですそうです、あの品を手に入れた商人に会いたいらしいんです、それで夫人が到着されたらシン殿に会って欲しいんです、詳細は後日連絡しますので」
「分かりました、ではミリーさんにも宜しくお伝え下さい、じゃあそういうことで」
「わぁーー、シン殿閉めないでー(泣)」
「なんですか?もう用件は済んだでしょうよ」
「えぇー、シン殿冷たいですぅー、私とシン殿の仲じゃないですかぁ~」
「そうですね俺とウェンディさんの仲ですからね、それじゃあそういうことで」
「わぁーー、ごめんなさい!調子に乗りました!だから閉めないでぇー(泣)」
「もう、何なんですか?」
「あのう、私まだ朝食を食べて無いんですよ、だからお腹がですね空いてるんですよね、それでシン殿のご飯が食べたいなぁーって」
「その為にわざわざこんな朝早くから来たんですか?」
「そんな訳ないじゃないですか~、私はそんな失礼な女ではありませんよぉ
伯爵夫人からの連絡が昨夜遅くに届いたんですけど、流石にその時間にお伝えするのは迷惑になるので、朝1番でお伝えしに来たという訳なんですよ~」
「まあそれなら俺のせいですし、仕方ありませんね朝食をご馳走しますよ」
「やったーシン殿のご飯だぁ♪」
はぁ~
何故朝からこんなに疲れなければいけないんだろうか
まさかこの世界のエルフは皆ウェンディさんみたいな性格じゃないだろうな?
でもミリーさんとウェンディさんは耳以外は全く違う見た目なんだよなぁ
あっ!
これはまた旗か?
旗が建つやつか!
これ以上無断で旗を建てるのは
勘弁してくれぇーーー(泣)
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。