第49話 休日
「久しぶりだなぁ~。全く何も予定が無い日というのも……」
「そうだね。この一年間、私たちスキマ時間も受験勉強し続けてたもんね……」
そして、こうやって僕とラウラは朝起きてからずっと、お互いに裸のまま何時間も抱き合っている。
いい加減、こうしてるのも飽きるんじゃないかと思われるかもしれない。
だが、これが本当に癒される。
もう、何年もラウラと抱き合ってきたが、未だに飽きることは無い。
前世で童貞のまま人生を終了したところから考えると、今世ではあまりに対照的な生活をしている…………、まだ童貞だけど。
そう言えば、僕は転生これまでにラウラとどれくらい抱き合ってきたのだろう。
4歳以降、夜に寝るときはほぼ毎晩二人で抱き合って寝てきた。
昼間でもラウラは事あるごとに僕に抱き着いてくる。
人生の3分の1 は睡眠と言うから、大体僕の人生の3分の1はラウラとの抱擁に費やされてきたと言っても過言ではない……、かもしれない。
二人とも寝返りは打つのだが、お互い抱き枕がないと落ち着かないような気がして朝起きれば再度抱き合っているのだ。
ラウラと言う少女はこれまた可愛い生物で、抱きしめていると小さいからだから暖かさや生命力を感じるのだ。
僕は感極まって力いっぱい抱きしめてしまうこともしばしばある。
僕があまり強く抱きしめるとラウラは呼吸ができなくなって苦しいと言うが、その顔は何だか嬉しそうに見える。
痛いのが嬉しいとかいう、ちょっと変わった子なのだ。
お互い抱き合った後、僕が下の体勢を取るか、上の体勢を取るか……。
正直、僕の方が身体が大きくて重い。
それに、ラウラは手足も細くて華奢だから、あまり負荷をかけるとその身体が壊れてしまいそうな感じもする。
だから、多くの場合僕はラウラを自分の腹の上に載せて抱きしめている。
だけど、しばしば、ラウラは僕の下敷きになりたがる。
何となくわかるのだ。
暫くラウラを腹の上に載せていると、彼女は物欲しそうな表情をし始める。
そういう時はラウラの身体を組み敷いて、上からのしかかる。
背後から羽交い絞めにして体中まさぐるのもいい。
それでも、ラウラは「気持ちいい」と言うし、「もっと体重かけて」とせがんでくる。
全裸とか、身体の下敷きだとか、お尻ペンペンだとかにハマっているあたり、やっぱりラウラはちょっと変わった子なのだ。
全裸でベッドの上でうつ伏せになって、僕の身体に組み敷かれながら、「うへぇ……、うへへぇ……」とだらしない顔をしているラウラはたいそうご満悦そうである。
全く、そんな顔をされたら、また、そのプリッとした尻を真っ赤になるまで叩きたくなるだろうが……。
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