ペットボトルヒーロー
喧嘩に弱いぼくである
腕っぷしはめっぽう自信なく
虫も殺せないぼくである
争いごと、諍いごと
まったく苦手なぼくである
腕立て伏せ
何回できるかな
懸垂
1回もできない自信あります
こんなことで
こんなぼくで
大切なきみを守れるのかな
いざというときに……
きみは逞ましい
何でもできる
料理も掃除も洗濯も
ぼくは魚がおろせません
目が合うと怖いから
きみは強い
困難なときも、孤独なときも
いつもポジティブで前向きだ
ぼくはきみの
隣にいてもいいのかな
果たして……
「固くてあかないの、あけて」
ふと差し出されたペットボトル
プシュ.:*
開いてきみに返す
「やっぱりいざというとき頼りになるね」
そう言って、きみは可愛く微笑んだ
今日から腕立てしようかな
守れるかなじゃないんだ
守りたいんだ
きみだけのペットボトルヒーロー
いつも隣にいるからね
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