懐かしき歌声が響き渡る 5 戦場での再会

お祖父さんの言葉通り

皆があのメアリーの事を忘れていた…。


「また会えるかな」 「会えるさ」

僕の言葉にお祖父さんはそう言って微笑んで笑うのだ。


それから月日がたち  僕は部隊に入り戦地に向かう

みんな戦争の事などわからずに まるで、呑気に陽気に戦地に行ったのだ。


砲弾が飛び交い、掘った穴に入り、銃で闘う。

雨や雪で寒さに震え ただ必死で…


包帯の巻かれた傷口はズキズキと痛む ライフルを握り 意識が遠くなりかけて‥


「ヨハン」懐かしい少女の声 彼女がそっと傷口に触れるのは‥

「メアリー」いるはずのない少女 何故そこに!


彼女は微笑んで立っている「まだ、そのマフラーを持っていたの?」

メアリーは彼女がくれたマフラーを指さす。

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