第80話 永遠に続く幸せ



「リヒト…僕もう駄目…ハァハァ」


「リヒトさん…ああっ…」


「リヒト様、お慕い申していますわ…」


今現在3人は俺の横で裸の状態で眠っている。


そして、レイラは…


「リヒトちゃん、もう駄目なんですか?」


簡単に言うと、部屋に帰ったら、三人に襲い掛かられた。


だが、サキュバスとインキュバスキングの俺では差があり、簡単に満足させ…そのまま三人は夢の中で寝ている。


サキュバス、インキュバスと言えば性的な面ばかり浮かぶが『夢魔』でもある。


夢の世界に引き摺り込み、三人を満足させた後…今度は俺がレイラに夢の世界に引き摺り込まれ、今度は俺がありとあらゆる快楽を与えられて…気絶しそうになっていた。


「レイラ…もう駄目だ」


「お姉ちゃん…」


「何を言っているんだ…」


意味が解らない。


「リヒトちゃんは忘れているのかな? 本当はお姉ちゃん…そう呼ぶ約束だったよね? レイラ姉で許してあげたのに…ずうっとレイラって呼ぶんだもん…お姉ちゃん悲しいわ」


姉だと言うのなら…


「お姉ちゃんなら、こんな事はしないと思うな」


「それは良いのよ! 背徳的で楽しいでしょう? ほうら…お姉ちゃん…」


「お姉ちゃん…」


そう呼ぶと、俺はそのまま快楽のなか、意識を失っていった。


◆◆◆


俺が目を覚ますと、目の前にレイラ…いやレイラ姉の顔があった。


三人はまだ、口から涎を垂らしてだらしなく眠っていた。


「どう? 私の夢は? 私を味わったらもう他の女じゃ満足できないわ」


「確かにそうだ…レイラ…姉ちゃん」


「そうそう…素直が一番よ、お姉ちゃん嬉しいわ」


レイラ…姉ちゃんから聞いた話によれば、サキュバスもインキュバスも夢魔。


体を使った物より、夢の中での交わりの方がお互いに数倍の快楽や快感を与えられるそうだ。


尤も、キングやクィーンが本気になったら…普通の人間は廃人になってしまうそうだ。


「うふふふっ、これで、本気でリヒトちゃんの相手を出来るのは私達だけ…その中でも本気のリヒトちゃんを受け止められるのは私だけ…もう、リヒトちゃんは私の虜なのよ…」


夢の中の交わいは前世で行ったものなんか比べられない位濃厚だった。


もう…俺は『人間相手じゃ満足できない』


そして、アイカもエルザもロザリアも、普通の人間相手じゃもう満足できないだろう。


「レイラ…姉ちゃんの言う通りだ…認めるよ。元から4人以外とは考えて居なかったけど…こんな交わいを経験したらもう『人間』とは出来ないな」


サキュバス化した三人ですらこれなのだから、普通の人間相手じゃ廃人にしかねない。


「ええっ…そうね」


皆が起きた後話し合いの結果…この街を出る事にした。


マリアンやリラは泣き叫んでいたが…仕方が無い。


と…言うか…俺を追放したのは向こうだ。


此処迄、面倒みたんだ…もう良いだろう。


◆◆◆


俺達はギルドに話して旅立とうと思っていたのだが…ギルドとこの街の領主に猛反対された。


揉めにもめた話し合いの結果…


領地の中にある人里離れた森にある、別荘を無料でくれると言うのでそこに住む事になった。



お金も使いきれない程あるし…種族が変わったせいか『ある事以外の欲が無くなった』


その後…俺達は森の中で『引き篭もる』ようにして暮らす。


尤も、邪魔者が良くきて困るけど…


『毎日が楽しい』


「リヒト~」


「リヒトさん」


「リヒト様」


「リヒトちゃん~」



大好きな4人との生活…


これ以上の幸せはある筈はない…幸せだ。


FIN





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