第42話 幼馴染二人
うわぁ。
なんで二人とも勝負服なんて着ているんだ?
胸が小さいのを強調した横から乳首が覗けるようなシャツにパンツが見え掛っている超ミニスカート。
リラは凄く恥ずかしそうだが、これマリアンの勝負服だな。
足の曲線美に自信があるマリアンが自分の美貌を見せつける為に着る服だ。
多分、前の世界のロリ好きなら心がときめくだろう。
幼女や少女好きなら…うん『お持ち帰り』しそうな感じだ。
だが、俺にその趣味は無い。
俺から見たら、ノースリーブぽい上着を来た花子さんとか、昔から続く子供向けアニメに出てくる女の子にしか見えないな。
そう言えば、昭和の頃、ひいお爺ちゃんの子供時代はこんな感じの服着て砂場で遊んだり、滑り台で遊んでいた幼女や少女が居たらしいが…俺の前世はそんな昔じゃ無いから…うん面白いとしか思えない。
悪いが『近所の可愛い(子供的に)子が幼児向けミニスカートを履いていて可愛いね』としか思えない。
まぁ年齢的には合法ロリなんだけどね。
「どうかしら?リヒト」
「久々にお洒落してみた…」
しかし、良くやるな。
エルザやアイカが居ない時を狙ってきたな。
しかも、同じ宿の階段から降りてきたから、二人とも同じ宿を借りたのか…。
「久々に見たけど…相変わらず綺麗な足だね…うん可愛いよ」
確かにバレエをやっていそうな細くて綺麗な足だが、俺の好みとは違う。
どちらかと言えば、グラビアみたいなアイカの足が一番。二番目はエルザみたいな陸上少女みたいな足が俺の好みだ。
だが、こうでも言わないとマリアンは煩いから、うん褒めるしか昔から無いんだよな。
「そうでしょう? リヒトの為に履いてみたのよ!嬉しいでしょう?」
「私も履いてみたの」
可哀そうにリラの奴無理やり付き合わされたな。
顔が真っ赤だ。
しかし、どうした物か…ね。
仕方ないな…『幼馴染』『友達』だからな。
「そんな、無理する必要は無いよ! 久々にマリアンやリラの綺麗な足を見られて男としては嬉しいけど、そういうのは本当に好きな男が出来た時に見せてあげれば良いと思うよ!俺に見せるのは勿体ないから」
これでどうだ?
「だから、私はリヒトが好き…」
「私も」
これは遮った方が良い…多分マリアンの性格じゃ言い切ったら引き返せなくなるからな。
「嘘だー――!」
ちょっと大きな声で遮った。
「「ひぃ」」
「あははっ!驚かせてごめん…だけど、それは間違った感情だからね。口にして欲しく無かったんだよ。今の二人は昔の俺に似ているんだ。 恐らく、大好きなガイアに裏切られ、半分自暴自棄になって喪失感があって、とても寂しくて、心が傷ついているから、正常な判断が出来なくなっているんだよ」
「そんな事…無い…と思う」
「そうだよ…」
多分『その感情以外もある筈』だが、それは一切言わず、これで押し切る。
それで良い。
「違わないよ。俺が、何年幼馴染していたと思う? 俺が二人の気持ちを解らないわけが無いだろう?」
『心が傷ついているから』これで押し切る。
「そうね…」
「そうかもね」
この二人も性格的にもガイア程じゃ無いが、結構な問題がある。
だが、『幼馴染で友達』ではあるんだ。
恋愛はしたいかと言えばノーだが、『友情』や『幼馴染への愛情』まで切り捨てたいとは思わない。
「本当に俺が好きだっていうなら嬉しいし、本気で考える…だが今の二人は傷ついているだけだ…そこに付け込んで『自分の物にしよう』なんてクズみたいな事は俺はしたく無い。だから、そうだな、同じ宿に泊まっている間位は面倒みてやるよ…どうせ食事や掃除で困っているから頼ったんだろう? だから、さっさと立ち直れよ…なぁ」
「これだから幼馴染は困るのよね…全部お見通しって訳ね…そうね、それで良いわ」
「うん…確かにそうだね…馬鹿言ってゴメン。ありがとう」
「あと、ガイアは最低な奴かも知れないが、彼奴も俺にとっては幼馴染なんだ、そこは自分達で解決してくれ」
「そうね…そこ迄は頼らないから良いわ」
「私も、そこは自分で解決から…安心して」
「解った」
これで大丈夫だ。
どうにか切り抜けられた…よな。
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