世界の構成を何故この様にしたのか。彼は何故そう至ったのか解らない。

 彼は生まれたときからそう在れかしと言われたばかしに動き始める。

 彼は定義し始める。このエネルギーと自身という意識があるだけの場所で。

 だが、なぜそう定義したのか?そして、そもそもとして何故定義したのかは彼は解らない。

 エネルギーの流れがそういう思考を促したのは間違いないのであろうが、何故そういう思考をするエネルギーの流れになったのかは解らないのだった。


 彼は定義した、このエネルギーの存在する場を世界と。

 彼は定義した、このエネルギーを自らの力だと。

 彼はこれを起点として様々な物を生み出していく。


 まず最初に生み出したのはこの世界を管理する為のシステムであった。

 これはこの世界を管理するのと同時に監視し記録するための物であった。

 次に彼はそのシステムで管理するためのカテゴライズを始めた。

 彼は、彼自身と彼が直接的に操作するエネルギーの事を神の力としてカテゴライズした。

 そして、それ以外のエネルギーの事をエーテルとカテゴライズした。

 こうして世界と神は分離した。


 次に神は属性を生み出した。

 時間・空間・闇・光・火・冷・風・水・土と様々な属性を生み出し、それぞれの役割を定義した。

 そしてこれらはシステムにより管理された。

 システムは神に与えられた役目通りにこれらを管理し世界を構成していった。

 そしてシステムはこの属性を用いて物質を生み出していく。


 次に神はシステムに命じた。

 命ある物を育み為の場を整えるようにと。

 システムは様々な天体を用意し、複雑怪奇な天体運行を生み出した。

 そして長い試行錯誤の結果、生命が住むに安い惑星を誕生させる事に成功した。

 システムは、この成功例を参考にし次々と命を育める惑星を生み出していくが、その度に世界は…宇宙は複雑怪奇になって行く。


 次に神は生物を産みだした。

 知恵の無いもの、有るもの。

 力の強いもの、弱いもの。

 繁殖力が強いもの、弱いもの。

 身体の大きなもの、小さきもの。

 長く生きる者、短く生きるもの。

 様々な生物を産みだしこれもカテゴライズし、システムに管理させた。


 次に神は力を生み出し生物に与えた。

 それは力の方向性を与えるためのものであり、職業や種族と名付けられた。

 それは技術でありスキルと名付けられた。

 そして、これらをシステムに管理させ、今後新たな職業・種族・技術が生まれるだけの拡張性も持たせた。


 システムは何かが神によって生み出される度にそれらを管理した。

 システムはその度に機能を拡張されていく。

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