日々是退屈

いずも

第10回文学フリマ大阪(22/09/25)

 ああ、即売会とはかくありき。

 久しぶりにコロナ禍以前の世界に戻ったような気分でした。


 文学フリマとは文学フリマ事務局が主催する文学作品展示即売会。

 簡単に言えば文章特化型のコミケですね。


 第7回文学フリマ大阪以来です。関西では他にも京都で開催されていますが、いつも行こうと思ったら終わってました(1月開催)。

 定期的に訪れようと思っていたらコロナ禍になってしまい、気がつけば3年ぶりの訪問となったわけです。

 コミケも2018年夏のC94が最初で最後の参加になったままです。確かオリンピック前にコミケ開催が危ぶまれてたんで記念に行こうと思った記憶があります。コロナが落ち着いたらいつか行きたい。


 以下、第7回文学フリマ大阪に行った時の近況ノート




9月8日に行われた第七回文学フリマ大阪に行ってきました。



文学フリマとは

https://bunfree.net/about/


>文学フリマとは、全国で開催されている文学作品の展示即売会です。

>内容も、小説・物語・詩・俳句・短歌・ノンフィクション・エッセイほか、評論・研究書など多岐にわたり、対象年齢やジャンルも実にさまざまです。



入場は無料です。

会場には試し読みコーナーがあり、出店者による見本が並べられています。

書店で売っているような文庫本や、きれいに装丁された本はそれだけで一日過ごせそうなほどでした。


遅い時間に行き、あまり時間が取れなかったので会場内をゆっくり見て回ることは出来なかったのですが、いわゆる普通の即売会でした。

長テーブルがそのサークルの販売スペースになっており、人が往来できる程度は確保されている通路を挟んで、向かい合うように売り子さんが座っています。

その間を通って商品を物色しながら練り歩いていくわけです。


即売会に一度でも足を運ばれたことのある方はおわかりでしょうが、びっくりするくらい声をかけられます。

文芸作品は漫画と違って絵柄ですぐに判断できませんし、好きな作品の二次創作だからといった理由で安易に買えるわけでもありません。

試し読みコーナーというスペースが有るのは大変素晴らしいことです。

むしろ普通の即売会でもこういうの用意したら良いのに。

最近はあったりするのでしょうか。


買えなかったのですが、次回また出店されていたら買おうと思ったのは

埋もれてしまったマイナーな事件史 昭和 / 明治・大正

みたいなやつ。

カタログ見直したら正確なタイトルわかりますが、あえてぼやかします。


地元の即売会に地元を扱った作品を出したいなと思い、

そもそも同人小説ってみんなどんな風に作ってるんだろうと気になりまして、

それが今回行こうと思うきっかけでした。


思ったよりみんなガチでした。

プロとかアマとか関係ない。

ただの文学好きの集まり。

来年1月に京都であるけど、多分また行きます。

出品者になる日が来るかどうかは別のお話。




 大体の感想は前回と同じなので割愛します。

 覚えている限りで前回との違いは


 1.無料でトートバックがもらえた(もしかしたら前回は既になくなっただけかも)


 2.製本作成のチラシや冊子が無い


 もしかしたら荷造りコーナーに置いてたんでしょうか。冊子に費用や価格一覧が載っていたので、それが一番のお目当てだったのは内緒。

 売り子も一人か二人でしたね。

 来場者は途切れることがなく、見本誌コーナーは常に20~30人が立ち読みしてたんじゃないでしょうか。


 見本誌に並ぶ本を見ていると「本ってもっと気軽に出して良いんだ」と思えます。もちろんいい意味で。

 同人誌的なA4サイズのものからラノベみたいな文庫本、A6くらいの小さなものから図録やカタログみたいな大判まであるし、ページ数も10ページ程度から600ページ以上のものまで多種多様。

 内容もラノベに純文学、アニメ主題歌の年表から研究論文、絵本、詩集、間違い探しと何でもあり。

 そもそも手にとってもらわなきゃ始まらないので、ページ数が多いとそれだけで敬遠されますし、短編を用意するのも一つの手だと思います。


 私はそもそもカクヨムを始めるまでは「面白い作品さえ読めたら創作者個人がどのような人間かなんてどうでもいいし、作者との交流とか必要ない」と考えていた人間です。だから同人誌も通販やショップでしか買いたくないと思っていたし、即売会に行ってもあまり楽しめていた記憶がありません。

 しかしSNSを始め情報発信ツールの普及により作品はもちろんのこと、読者と作者との距離がぐっと縮まったような気がします。

 それまでは作り手による一方的な発信のみだったのが、読み手側からも相互に発信することが可能な時代となりました。

 カクヨム上でも作家同士の交流は盛んに行われています。

 だったらオフライン上でも交流したらいいだけじゃない、と。

 最近ようやくそんな考えに至りました。


 イベントに行くという行為は、作品を作っているのが自分と同じ生身の人間なのだということを再認識するための場であるというのが今回文芸フリマに行って感じたことです。

 作家同士が交流しないのってすごく勿体ないことだったんだなって気付かされた。


 私にはやりたいことがあって、それを達成するためには自分が有名になることが都合がよく、小説を書くことも手段の一つと捉えています。

 承認欲求が強いわけでもなく、作家になって金儲けがしたいわけでもありません。

 だから自分がやりたいことを詰め込んだ作品を各地のイベントに出没して手売りする全国行脚も悪くないなと。具体的には遠野に行きたい(願望)。


 ただの宣伝になるんで作家名などは伏せますが、一次創作の文学作品を1年間で500部売った体験を本にした、という作品を今回購入しました。

 それを読むと名前を売り込むために全国のイベントを渡り歩くのも悪くはないなと。

 あと作家同士の交流の重要性。オンラインでもオフラインでもツールが有るのに利用しないなんて勿体ないですよ。

 そしてイベントで必要な道具、出店の見栄え、大まかな費用などノウハウがしっかりと書かれていてとても参考になります。

 カクヨム上でも同じです。メインとなる長編、手にとってもらいやすいサブ作品、初見向けの短編、自分の世界観を詰め込んだ濃厚な一品物など、需要に合わせた作品の提示が出来るよう入念な準備が大切ですね。


 それと見本誌で見かけた短編集の1ネタで気になったもの。

 ただの蛾だけどスカウトされて読モデビューして今は社長の愛人やってるってネタが300文字程度なんですがめちゃくちゃ印象に残った。あれも買うべきだった。

 写真撮影OKだったのかなぁ。表紙撮っとくべきだった。次回は確認しよう。



 文学フリマって北は札幌、南は福岡で開催されてるんですよね。

 表向きの趣味は旅行、その実文学フリマで自作を売りさばく。

 そんな生き方も良いのでは?


 結局何が言いたいのかよくかわりませんな。

 旅って良いよね(違

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