第4話とあるピアニストの記憶

走りなれた廊下


記憶の探検


学生手帳は君のしるし?


きっと、違う。


想いの兆し。降ってくる、降ってくる。降り注ぐ記憶の雨、


そう、証。打たれて、雨に歌って、君を撃つ。「ピアニストを撃つな」と誰かが言った。


そんなの、ちょっとしたジョークのつもり。


洒脱な夢想家、それは誰?


きっと、いたずら小僧の、金髪少年。


ガンガン鳴らせ、音を上げろ。記憶の膨張。君の歌は君の歌。僕の歌はエースで四番。


バットで、ボールを撃ち返す。


ジャイアンツの四番バッター。おう、おう。君はおう。青空に打ち返す、白昼夢の輝く青い鳥


追いかけている。群衆の見た夢。それは、真っ赤な嘘、ただの赤い夕焼けの空

 

王は帰還する。


どこから、どこへ?


地上から宇宙へ。


そして、星々が瞬く頃

ロケットに乗っている。


君の想いは、アムロ・レイ


親父の記憶。記憶に残る、あれは夕空?


そう、時は止まる、流れゆく雲


速足の父。置いてきぼりの僕。


孤独の苦しみ。


絶歌。それは絶えず歌を歌うということかもしれない。


一人ぼっちの君は迷子。


天使が降ってくる。クリスマスにはまだ早い。


でも歌おう。空を見上げて。


メリークリスマス、「WAR IS OVER」。


誰の声?


エルトン・ジョンが呼んでいた。


そう、いつかの夢想家を。



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