第22話 叔母の死去
9月末の某日
緊急転院していた叔母が亡くなった。
叔母の自宅を尋ねると、穏やかな
生前は、色々と可愛がってくれた叔母。
所謂、
両親(男の祖父母)を除き、ほとんどの親類が県外に引っ越してまった中、男が県内に残っていたという事もあったのだろう。
叔母さんの所へ遊びに行けば、本当に可愛がってもらっていた男。
男が自宅を構えると、若干住まいが遠退いてしまったこともあり、ご無沙汰することも多かった。
そして、月日は流れ、今日という日を迎えたのである。
不思議と涙は出てこなかった。
むしろ、辛い入院生活から抜け出し、ゆったりとした世界に引っ越して行ったのだと思える、実に穏やかな
本日は通夜。
明日は葬式。
今は冷静になっているが、火葬が終わり、拾骨の段階になったところで、果たして冷静でいられるか…甚だ心配なところである。
男泣きが許される数少ないシチュエーションではあるのですが、何だか我慢しないと叔母さんに申し訳ない!という、謎思考に今晩苛まされる男である。
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