第1話 おばけ役のゾンビ
ゾンビは廊下を足を引きずって徘徊している。うめき声を上げながら。そして、目の前に親子がゾンビの視界に入る。ゾンビは両手を前に出して親子に向かってズルズルと迫る。子どもは泣き叫ぶ。親は子どもの手を引っ張ってとある部屋の中に避難する。ゾンビはドアをドンドンと叩く。うめき声を上げながら。
とまあ、こういう雰囲気で遊園地のおばけ屋敷の本物のゾンビは人気なのである。本物のゾンビたちによるおばけ屋敷は待つ人の行列ができるほどである。
さっきの親子は子どもがゾンビに対して泣き叫ぶのを止めないために中断された。親はゾンビに対して笑顔でサヨナラと手を振っている。ゾンビも手を振る。子どもからすればトラウマものではあるがゾンビは心優しい。さて、次のお客さんがおばけ屋敷に入る。ゾンビたちは今日もうめき声を上げながらおばけ屋敷で働いている。
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