第55話・お供え物
先日は祖父の命日だった。そのとき、祖父が好きだったものを仏壇に供えた。
翌日、母に「お前が久しぶりに供えるからあ」と言われた。なんのことかと思ったら、どうやら夜に仏壇のある部屋で何やら物音がしたらしい。
現在実家には両親しかいない。時間は深夜。両親は同じ部屋で寝ていたそうだが、仏壇のある部屋で大きな物音がして起きたそうだ。
「お前見てこいよ」
「あんたがいきなさいよ」
押し付けあった結果、どっちも見に行かなかったそうだ。
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