第20話

「なるほどな。それでお前が千春の手伝いをしてたってわけか」

「そういうこと。わかってくれたみたいでよかったよ」


周りの生徒たちは帰宅や部活へ行く準備していくなかで私はなぜかイケメン二人に挟まれながら花に水をあげている。

「だからってなんでお前が手伝ってんだよ」

「それは千春が頼れる相手は俺しかいないし仕方ないんじゃないかな。ね?」

私の肩に腕をまわし、私の顔を覗き込むように聞いてきたせいか、「そんなこないよ!」と言い返そうとした声は一瞬にして出なくなってしまった。


「ほらね」

と満足げに笑う水橋君を思いっきり睨む大西君を見てこれはやばいと感じ話をそらそうとした。

「そういえば!遠足のメンバー決めの話なんですけど私一緒に行きたいなと思っている女の子がいまして、誘ってもいいでしょうか?」

急に話始めた私に驚いたのか一瞬時が止まったように感じたがすぐに二人とも返事をしてくれた。

「もちろんだよ。でも俺が知らない間に千春に友達が出来ているとは、、、」

「いいに決まってる。それに勝手に千春と組んだのは俺らだし」

「二人ともありがとうございます」

すんなりと受け入れてくれる二人を見てやっぱり優しいなと感じた。


「てか、なんで敬語なの(笑)」

「あっ、いつもの癖が、、、」

「敬語になるのが癖なのか(笑)」


さっきとは打って変わって穏やかな空気のまま三人で水やりを終えた。

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