君の心が折れるまで
あめおりんたろう
序
いつかの時代、どこかの世界のお話。
その世界には魔王がいました。
魔王は配下の魔族を率い暴れ、人族の生存圏を脅かしています。
そのうち、人族のうちに勇者があらわれました。
勇者は聖剣をあやつり、魔王を討てる唯一の存在だと言われています。
脆弱な人類が正面切って魔王軍とぶつかることはできませんから、勇者が単独で魔王を暗殺しに行くことになりました。
勇者が勇者になるまでにも、勇者が聖剣を手に入れるまでにも、様々なドラマがありました。が、それはこのお話には関係ないので割愛します。
勇者はちょっと素直な性格なので、単身ながら魔王城の正面から突撃していきます。
「魔王! 出てこい!! この聖剣の錆びとなれ!」
正々堂々勝負とかぬかさないあたりには、好感がもてますね。
しかし魔王は、そんな挑発にノコノコ出てくるようなポンコツではありませんでした。
「そうか……来ないのならこちらから行くまで!」
ウオオと勢い込んで玉座の間まで大広間を突っ切ろうとしたところ、
【ばこん】
と嫌な音。
「ぬぁ??」
勇者は空中を2、3歩泳いで床が消えていることを知り、
「うわー!!!??」
殺意たっぷり、トゲトゲ落とし穴にまっしぐら。
当然、死んでしまいましたとさ。
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