ふう 告白
「老人というものの惨めさがわかりますか?年金をむさぼるだけの害と世間から思われ、電車に乗れば誰も隣に座らない。臭いんだろう?でもこればかりはしょうがないじゃあないか。誰が好きで臭くなるんですか?黒ずんだ肌も汚い髪も誰が望んでこうなるのですか。またある時は若い娘を見ているだけで気味悪いようにスッと避けられる。若くある、ということは特権であるのだ、ということにやっと気づきましたね、、、なんでしたっけ?ああそうです、老人ですね、老人というのはカチカチの短い木のようなものですよ。全然柔軟性がなくて曲がることも叶わない。でも若者は違います。よくしなる若木ですな、若いということはそれだけで老人からしたら憧れの対象ですよ、嫉妬、傲慢の対象ですよ、、まあ時には色欲の対象にもなりますが、まあいいでしょう‥私と黒髪の彼女が愛し合っていたなんて、そんな傲慢は思いません。私は彼女を色欲の対象と見て、彼女は私を金の対象と見ていた、それだけです。でも時々思ったんですよ、もしかしたら‥、とね。でもそういう時間すら訪れなくなったんです。尾けたら分かりました、男がいたんですよ。若かった!若かったなぁ、15.6歳でしょうか。ああ悔しい、私だって教養ぐらいありますから面白い話の一つや二つできますよ。私がそれを言うと彼女はケラケラと笑ったんです。でもね、あの子はあいつを若さと顔だけで選びおった。私が彼と同じ若さと顔を待っていたら間違いなく万に一つの例外なく彼女は私に靡いたでしょう、若さ!若さ‥、クリスマスにも待ち合わせをしていました。何時だと思います?6時?8時?違います。2時です、昼のですよ、夕方の5時にはあたしを解放してね、なんて言って、私も男です。その後のことぐらい分かりますよ、男でしょう、男ですよ、15.6歳の、この時でしょうな、私があの子に殺意が湧いたのは、でも殺意なんてただの感情でしょう、すぐに消えました。そのあと、ホテルに行きました。私も溜まってましたからね、彼女の様子は何も変わりませんでした。腰を振って振られてキスもしました。でも私には分かるんです。彼女は少しウキウキしてた、その後の男のことを思ったんでしょう、想ったんでしょう、なんだか気持ちが軽くて私には全く見せたことのない顔で、私はいつものように純粋に可愛いとは思えませんでした。封筒に10万ほど持っていっていたのですがね、あなたにこの気持ちが分かりますか?殺してやろうと思いました。ぶっ殺してやろうと、行為の後、彼女がシャワーを浴びている時、私はガラス瓶で彼女を殴りました。腹です。腹を殴りました。時々ぱりんと瓶は割れました。何を思ってかって?うーん分かりません、まあ女でなくしたかったのでしょうね、十回ぐらいなぐると腹が内出血で紫になりました。子宮もぶっ壊れたんでしょうね、彼女?泣いてましたよ、そりゃそうでしょう、誰がデートの前にジジイに殺されることを望みますか?恋というものは、服従心と支配欲の戦争です。普段の私は服従心に駆られていてゴムをつけていましたが、その時の私は支配欲の獣でした。若木の話をしたでしょう。若者の未来を奪うってのはまあ、快感ですよ、彼女の中から私を抜くと私には血がついていました。この時の快感よ、その後、彼女の胸にガラス瓶を差し込みました。あまり大きくない胸が可愛い」
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