外へ出よう!
やはり高倍率ズーム機の楽しさをいえば、
『鳥や虫を逃がさずに写れる』
これに尽きる!
なんせスマホのカメラで木の枝にとまった鳥を撮ろうとしても、何かちんまりしか写りませんからね。かといって大きく写そうと近づいたらすぐに逃げられちゃう。これはかなり悲しい。
しかし高倍率デジカメならそんな心配は無用!
10メートルでも20メートルでも、相手に警戒されない余裕の遠距離から画面いっぱいにバシバシ撮れる!
『でもスマホのカメラにだってズーム機能付いてない?』
という疑問もあるかと思います。最近の機種の売りでもありますからね。
で、スマホですとだいたい限界は光学10倍くらいなんですよね。
それがSX720HSだと光学40倍ズームなんですよ。かなり違います。
『でもスマホの画面をピンチすればいくらでもズームできるじゃん』
という意見もあります。たしかにそうです。でもそれって大抵デジタルズームなんですよね。
ちなみに、光学ズームとデジタルズームの違いというのは、画質の劣化があるか無いかです。
光学ズームってのは要するに望遠鏡と似たような機構です。何枚ものレンズを組み合わせて、対象を光学的に拡大する。そのため画質の劣化がありません。
デジタルズームってのはいったん出来上がっちまった画像を拡大表示するだけです。どんなに高精細な4K画像も、特定部分を拡大拡大していくと、次第に個々のドットが見えてきます。なんか荒くギザギザな絵になっちゃいますよね。AIである程度の補正はしてくれるでしょうが、やはり光学ズームにはかないません。
つまり。
光学ズームは、自分が対象に近づいていくのと同じなので、画質の劣化ナシでその部分だけを綺麗に映せます。
デジタルズームは、解像度の低い絵を無理矢理大きく表示するだけなのです。特定の場所をアップにすればするほど荒くボヤけてしまいます。
つまり光学ズームのほうが圧倒的に優秀なのです。しかし欠点もあります。それはレンズがデカくなりがちだということです。
望遠鏡が細長い形をしているのと同じ理由ですね。そうやって直線上にいくつものレンズを並べることで、高倍率を実現しているのですから。
ですが平べったいスマホにそんな出っ張りは許されません。なのでスマホの光学ズームは倍率可変ではなく、決め打ちの倍率1種類しかないのです(レンズを増やせば倍率の種類も増やせますが)。
しかし胸ポケに入るサイズの高倍率ズーム機SX720HSなら、2倍から40倍まで自由自在。お望みの倍率で対象にシャッターを切れるのです。カメラ専用機として、これはスマホにはできない大きな強みなのです。
(別に自分はキヤノンの回し者ってわけでもないんで、似たような別のカメラでも全く問題ありません。ただ自分が使っているのはコレというだけでして)
◆ ◆ ◆
個人的体験で言いますと、やはり鳥を大きく写せるってのが大きいですね。
ソメイヨシノよりもちょっと早め(2月下旬あたり)に咲くカンザクラを見に行けば、そこには可愛いメジロが待っています。これのなにが良いかといいますと、ライバルが少ないってことなんですね。
普通のサクラの花だけなら誰でも撮れる。スマホカメラでも画面いっぱいに撮れる。花は逃げませんからね。
しかしメジロっていう鳥は花の蜜を吸いに来ています。当然、人間が近づいたら逃げちゃいます。しかもあっちこっちに飛び回り、高いところへもお食事に行っちゃいますからね。
つまり、メジロをまともに撮影するには高倍率ズーム機がほぼ必須。しかし本格的な一眼レフなんかだと、高倍率レンズっていうのはすなわちバズーカ砲。ウクライナ軍で大活躍した対戦車ミサイルのジャベリンみたいな大きさのレンズもあります(まあこれはちょい大袈裟な表現ですが)。
それでも高性能で本格的なカメラには、高性能で本格的なレンズをセット運用するものです。
で、これってかなり敷居が高いんですよ。
まず高性能なカメラってのはお高い。本体だけでン十万円ってのが当たり前の世界です。レンズも同じかそれ以上のお値段です。庶民には手が出んのです。しかもそういうレンズは決まって重い。光学機器ってのは性能イコールデカさ。宇宙望遠鏡なんか超巨大ですからね。デカくて重いものを持ち歩いて写真を撮り歩くのはかなりの重労働です。
従来なら、そういう高級機材と体力を兼ね備えて初めて手が出せるのが『鳥撮り』ってやつだったのです。
そこへ胸ポケサイズお手頃価格の『高倍率ズーム機デジカメ』で参戦する気楽さときたら!
当然周囲はフル装備の強者どもです。そんな中へ軽装備で挑むのですから、人によっては周りからの目線が気になるかも知れません。
『なんだあいつデジカメかよ』
『いいカメラ買えなかったんだな〜』
みたいな。
まあ経験上、現場でそういうことを言う人間には会ったことありませんからご安心を。
高画質と引き換えに、フットワークの軽さを手に入れる。
どこへでも気楽に出て行って、競争率が低い穴場で撮影できる。
これが高倍率ズーム機デジカメ最大の特徴といえるでしょう。
(高い木の枝でじっとしているカワセミなんかも、問題なくいけます)
◆ ◆ ◆
競争率が低い——すなわち人口密度の低い場所だからギスギスせず、お互い場所を譲り合ってみんな静かに撮影に励むというのが日常風景。
これが普通の花見なんかだと、ぎゅうぎゅう詰めのサクラの下で押し合いへし合い場所取り合い。中にはサクラをぶっ叩いて散らせて、その瞬間の『映える』写真を撮ろうなんて不届きものも出没しますからね。競争率が高いってことは、ならず者のまぎれ込む確率も高いってことなのです。
ノーマナーな連中に囲まれることがない——個人的には、これこそが『高倍率デジカメ』最大の利点だと思ってます。
花見みたいに激混みイベントだと撮影場所の確保もひと苦労です。ですが普通のスマホカメラじゃ綺麗にとれない場所からでも、高倍率ズーム機デジカメなら問題なくアップで撮れる。何とも快適なのです。結構な遠距離から桜花をきっちりロングショットできますからね。
場所取りで神経と体力をすり減らすことなく、10メートルも20メートルも引いた距離からスマートに撮ってスマートに去る。ノーストレスで快適なのです。
川の中ほどに浮かぶ
お城のてっぺんに鎮座するシャチホコも、スマホカメラじゃちんまりしか写らない。でもこいつなら細部のデザインまでくっきり撮れる。
それがSX720HSというカメラなのです。
(別に自分はキヤノンの回し者ってわけでもないんで、似たような別のカメラでも全く問題ありません。ただ自分が使っているのはコレというだけでして)
◆ ◆ ◆
たったこれだけで外に出るのが楽しくなります。公園でも庭園でも、河原でも海辺でも、山でも高原でも、手の届かない位置にいる被写体をカメラに収めることができるのですから。しかも撮影場所はライバル少なめ混んでない。
空を飛ぶ飛行機やヘリだって、機種名がわかるほどにくっきり撮れます。都内にいながら富士山だって(空気が澄んでいれば)。
高級機で同じことをしようと思えば●キログラムのレンズやら機材を担いでいかなきゃなりません。それが胸ポケに入るサイズのカメラで似たようなことができちまうんですから、何ともお得感があるじゃありませんか。
まあ、別に無理して全てをズームで取ることはありません。普通のカメラとしても使えるんですから。花を接写してもよし、普通に風景を撮ってもよし。
ただ高倍率ズームができれば楽しみの幅が広がる、ってだけでして。
山に登った時なんかも、高い木の上になんかいる! でも裸眼じゃよく見えない!
そんなときはカメラを望遠鏡代わりにして見りゃいいのです。何かいると思ったら気のせいだった、となればそのまま立ち去ればよし。なにか面白いものがいたのなら、そのままシャッターを切ればいいのです。
つまり、写真というものの自由度が大幅に上がるのが、高倍率ズーム機なのです。
◆ ◆ ◆
このように、高倍率ズーム機デジカメを持って外出するのは楽しさに満ちているのです。
世界の解像度が上がること間違いナシ!
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