クロスⅠ

浅貴るお

第1話

 ああ、俺は音楽の道に進みたい。そう思ったのはいつからだっただろう。物心ついた頃には歌い始めていた。

 歌は独学だが、たくさん歌い練習して来た。なので、歌唱力に自信があった。しかし、俺には楽器を奏でる才能がなかった。

 最初に触れたリコーダーは勿論吹けなかった。

 ピアノ、ピアニカ、ウクレレ、ギター、ドラムなどetc。

 どの楽器も出来なかった。

 そんな自分に絶望した時期もあった。だが、歌は上手いよと皆から言われていたことにより、歌唱に関しては自信を取り戻していた。

 そして俺は18才の時、都心にある音楽学校に進学した。

 それから、数ヶ月後。

 俺は運命とも言えるアイツに出会うことになる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る