第10話 乱れたシナリオ

 隣室ではなおも取り調べが続いていた。

「バイオレットピープルというグループ名だが、なぜパープルなんとかではないのか?」

比較的穏やかに江頭が尋ねる。

「じつはビレッジパープルという候補もあったんですが、これは既存の音楽グループと同名かつ『村』っていうのもちょっとですし、集団を表す『グループ』も違うなあと考え、行きついたのが菫色の人々つまり『バイオレットピープル』なんですよ」

「なるほど。じゃあ、もう一つ重要なことなんだが、キシムラケンイチという名前に覚えはないか?よく考えて答えて欲しい」

「キシムラケンイチ・・・それは最近、梶谷光事件で少し有名になったフリーライターの岸村健一ではないですか?」

「我々もそう思っているんですよ」と平岡。

「梶谷さんの遺品の中の銀行通帳に、岸村宛てと思われる多額の振り込みがあるのがどうも不思議でして」

「もしかして、痴漢のことで脅されていたんじゃないかと睨んでいる」江頭が矢野の顔色を窺った。

矢野の答えによっては事件解明に近づく。江頭と平岡はそう思っている。

「正直に言いますよ」と矢野は意を決したように話し出した。

「殺された三人からは、岸村に痴漢現場の動画を撮られ、公にされたくなかったら金を払えと要求されているという相談がありました。金額はそれぞれ違いますが、すでに岸村に金を振り込んでいました。岸村は、もっと地位が高い人物がグループ内にいることも勘づいていて、公に記事にすれば、いずれは大問題になることも見越していたようです。私は、三人にグループを止めて、岸村の強請りに応じないように言いました」

「いや、それでは辻褄が合わないですよ」と平岡。

「梶谷さんがグループを止めたのは6年以上前のはず。でも岸村への送金は今年になってからですよ」

「ええ。そのことですが、三人はグループを止めてもターゲットのルールは知っていたので、合意痴漢を止めたわけではなかったんです」

「なんだと」江頭が語気を強めた。

「だったらバイオレットを脱退した意味がないだろ。グループの保身のために止めさせたということじゃないか」机を手で叩く。

 矢野はどうしたものかとびくびくしながら戸惑っている。

「あ、いえ、グループとして脱退後の痴漢行為を黙認していたわけではないんですが、個人の行動を監視できないので。ただ、殺されたときに痴漢行為をしていたのは事実のようで、ああ止めてなかったんだと思っただけです」

「三人が死んだときの痴漢相手はバイオレットの会員ではなく、たまたま紫色のサインがあっただけだが、それはどう思う?」江頭は核心に踏み込む。

「偽被害者の可能性は十分にありますよね。ダミーというか、痴漢を捕まえるために会員のフリをした女性かも知れないと」

「だよな。その痴漢被害者のうち、身元がわかっているのは品田風美だけだ。」

「そうなんですか。以前からアイグレーには目を付けられていましたからね。サイン誤認で合意でない痴漢被害者もいるのにと、敵視されているのは知っていました」

「ジ・アンダーテイカーについては?」

「彼らはよく分かりません。でも、反バイオレットピープルではなく、常識に反するものを排除したいだけの男たちでしょう?その程度の情報は掴んでいます」

 隣室から見ている岩田と野津は、興味津々で聞いていたが、岸村というフリーライターが暗躍していたのを初めて知って驚いていた。岩田は、

「三件ともアイグレーが絡んでいる可能性はありかもな。ただ、梶谷事件以外の痴漢被害者の記録が残っていないんだよ。まったくどこの誰だか分からないからなあ」と呟く。

「江頭さんたちと相談して、MEAやアイグレーを掘り下げたほうがいいですね。あと岸村を任意で呼んで」と野津は考えながら慎重に言った。どれほどの収穫があるかはやってみないと見当もつかない。

 矢野を帰らせた江頭は野津たちの部屋に来て、

「関係してそうな人物のアリバイを全部洗い出させたんですが、野津さんを襲ったのを含めて四件、アリバイが全然ない人物はいなくて、逆に完全にアリバイがある人物もいませんよ」と顔をしかめて言う。

「アリバイでは犯人を特定できないわけか」岩田は表情を曇らせた。


 加古は荷作りを終えて野津に電話した。すると、

「どうもスマホのGPSできみの居場所が分かってしまうようだ。代わりのを用意するから、そのスマホは預かって、刑事が和歌山の実家まで運ぶ。送ったのでは移動の仕方が不自然になるからだ。高島さんのも同じようにする。いまから迎えに行く刑事の一人にスマホを渡して欲しい。和歌山にはもう連絡済みだよ。おかあさんがちょっと驚いていたけど、安心するように言っておいた」野津はスラスラと早口だ。加古は面食らって、

「そんなに本格的に保護されるんですか?」と聞き返す。

「そうしないとかくまう意味がないという結論だ。ちなみに警察の寮に、パソコン、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、コーヒーメーカーがある。あとガスレンジと最低限の調理器具と食器もある。まあ、生活には困らないと思うよ」

「あの、ベッドは?」

「ない。布団が二組ある。ダイニングキッチンと和室だからね」

「わかりました。高島さんのご両親も了解したんですね」

「まあね。きみと一緒なのは伏せてあるけどさ」と野津は笑った。

「え?和歌山には?」

「もちろん言ってないよ。同棲みたいなのはさすがに伏せてある」とまた笑う。

 電話を切って30分もしないうちに迎えの車が来た。刑事の一人にスマホを渡すと、その刑事は徒歩で駅に向かう。リアル加古のダミー行動だ。車は明大前に行き、慶菜が同乗して来た。彼女のスマホも刑事の一人が受け取り、慶菜のダミーとして運び始めた。

「ケイちゃん、ごめんね」と加古は本心から謝った。

「え、全然いいわよ。実家にバレずにヨシくんと一緒だもん」と微笑む。慶菜もカットソーにデニムの軽装だ。

「でも、稽古と公演は?」

「公演は5月の連休明けで、私の役は科白が少ないから、もうほとんど出来上がってるのよ」

「脇役なの?」

「そうね。主役は今度4年生になる人たちだから、私はこれでもいい役のほう」と笑顔だ。

 車が三鷹北署の寮に着き、代用スマホを受け取って中に入った。同乗していた婦人警官が、

「私がここに毎日昼頃来ます。買い物はメモしておいてください。夕方までに買って届けます」と言う。まだ20代の柔らかい物腰のひとだった。

「よろしくお願いします」と二人は声を揃えて頭を下げた。

「いえいえ、警察の都合でここにいていただくのですから、遠慮なさらずに」

「はい」と加古。

「ではきょうはもう夕方なので失礼しますが、夕飯はどうしましょうか。お米は用意してありますが」

「じゃあ、ちょっと待ってください」と慶菜がメモに走り書きする。

「これ買って来てください。それで明日の昼ご飯まで作れます」

「わかりました。肉はそう高いのは買えませんけど大丈夫ですか?」

「ええ、普通のでいいです。卵もスーパーで売っているので十分です」

 加古は慶菜のメモを見ていないので、何を作ってくれるのか楽しみだ。

「ケイちゃんでよかったよ。料理ができるひとで助かる」

「そんなにレパートリーはないけど。それに昭和の母親直伝だから味もそういう感じでしょ」

「それが美味しいからいいんだ。ウチの実家も昭和の味なんで」

「でも、東京の味付けは濃いでしょ?」

「まあね。でもケイちゃんはそんなに濃くしないじゃない。大丈夫だよ」

「うん。ウチは東京でも薄味のほうらしいからっ」と加古に飛びついて来た。

「危ないって。まだ夜じゃないんだから」と加古は大笑いした。慶菜も笑い転げている。


 「まあ、脅していたのは事実ですよ」

三鷹北署の取調室で、岸村は渋々認めた。岩田が差し向かいに座り、野津は立っている。

4月に入って季節は一気に春めいて来ていた。ぬくぬくと暖かい。岸村は革ジャンを脱いで椅子の背に掛けている。午後の日射しが差し込んで彼の顔が半逆光になっていた。

「でもね」と岸村は言葉を繋ぐ。「お金を受け取ったのはあくまでも取り引きなんで、恐喝じゃないんですよ。私は記事として売ればかなりの収入になる。それをしない代わりに相応の利益を得ただけです」と言い張った。

「まあ、理屈はどうとでもつくけどさ」と岩田は不服そうに言う。

「どこまで知ってるんだ、あんたは」

「どこまでって、痴漢グループの存在と、その中に政治家やお役人や会社の社長なんかがいるらしいこと、それとアイグレーというフェミニスト集団は以前から知ってましたね。バイオレットピープルという名前と合意のサインは半年くらい前に知りました」

「具体的に、誰が会員かまでは知らないのか?」

「ええ知りませんね。主宰者が矢野さんだというのはつい最近知りましたよ、報道で。合意でも公衆の中での猥褻行為はダメでしょ、っていうのが個人的な見解で、だからネタにしようと思って動画を撮ってました。ましてやサイン誤認で一般人に迷惑かけちゃダメですよ」

「梶谷さん以外の二件のとき、どうだったかは知ってますか?」と野津。

「いや、現場にいたわけではないんで。ただ、会社員風の男が取り押さえて、たまたまMEA弁護士がいたので引き渡したのは知ってますが、そんなの警察も当然、ね」

「それに不自然さは感じる?」野津は試しに聞いてみた。

「まあね。三件とも、MEA顧問弁護士の目の前で捕まるっておかしいですよね。被害者も仕込みじゃないかと疑ってますよ。矢野さんのケースだって怪しい。彼は死んでないですが」とにやりと笑う。フリーライター歴12年の36歳ともなるとしたたか者である。

「矢野さんが生きているのは逃げなかったからだと思いますよ。MEA弁護士もいなかったし」

 岩田は不思議に思って、

「三件の時間帯がほぼ同じで似たような経緯で死んでいる。矢野と何が違うと思う?」

「他の三人は消したい人物だったが、矢野さんは生き恥を晒せばいいという感じですかね」

「それは、あんたが脅していたかいなかったかじゃないの?」

「あ、いや、オレ、矢野さんからも示談金貰ってますんで」

「え?矢野も脅していたのか?」

「だから人聞きが悪いな。たまたま矢野さんの動画を撮って、ご身分が分かったんで、交渉したんですよ。せっかくオレが内緒にしたのに、ヘボして捕まってもったいない」

「バイオレットピープルのことが白日の下に照らされたら一番困るのは誰だと思う?」

「そりゃ当然、有名な政治家じゃないですか?その探りを入れてる最中なんだけど」

「政治家ねえ」岩田は野津と目配せした。


 岸村を帰らせて、岩田と野津は話し合った。

「奴の言う通り政治家だとしたら、ノリベンの情報と併せて千堂はどうなんだかな」

「矢野・千堂ラインというのはあるかも知れませんね。篠崎さやかも何かを隠していそうですが、それはモルヒネのことかも。千堂がバイオレットピープルのメンバーだと決めつけられるまでの根拠は現状ないですし」

「仮に千堂をキーパーソンとして考えた場合、グループが露見しては困るから、岸村に追い詰められて情報をリークしそうな人物を消すことはないかな」

「だったら、岸村一人を消せばいいのでは?」

「それもそうだが、岸村を消しても、すでにネタが他人に預けてあれば意味ないだろ」

「ああ、そうですね。しかし、だからといって、手の込んだやり方で三人も殺しますか?」

「誰かが嘘をついている。矢野も自分が脅されていたのを言わなかったしな。篠崎さやかと陽晴もまだ叩く余地はいくらでもある。岸村の言い分も鵜呑みにはできないと思う。色川含めて立ち会ったMEA 顧問弁護士は、口を揃えて偶然だと言っている。色川以外の男性弁護士の言うことは本当なのか。が、まずは、品田風美を任意で聴取するべきかな」

「ガンさん、捜査妨害については?そういえば、警察車両に故意に追突した犯人や、私そして加古くんを襲撃した犯人は?」

「オカマ掘った犯人はジ・アンダーテイカーの一員らしいが人物特定はまだだ。ノリベンはドローンでやられている。加古くんを狙った一連の犯行は目星がついていない」

「自転車ブレーキのワイヤーを切った目撃者はいない。肩を脱臼させた犯人と同一だとしても、加古くんは後姿を一瞬見ただけですね。車に撥ねられそうになったときに、警官がナンバーを確認できていれば糸口になりますが、二人を保護するのに夢中で覚えてないと言う。すべて計算済みでの犯行なら、なかなか巧妙な手口ですね…」

「ああ、その車のナンバーなんだが、猛スピードで走って来るときに警官が見ているのに覚えてないというのは、そのときはナンバープレートを隠していた可能性がある。ほら、我々も一瞬で一部分でもナンバーを記憶する訓練はしたろ?なのに、まったく見えた覚えがないと言うんだからさ」


 品田風美は約束の時間を過ぎてもやって来なかった。電話にもまったく出ない。仕事帰りに三鷹に寄ると言っていたのだが、遅れるとの連絡もない。

 春雷が近くで鳴り、しばらくしてゲリラ豪雨のような降り方になった。野津と岩田がイライラして不審に思っていると、署の電話が鳴り、野津が出た。

「篠崎です!風美が病院に運ばれました。意識がありません!」陽晴の声だ。

「えっ、どうした」

「会社に迎えに行ったら、彼女だけがオフィスにいて倒れていました。急性モルヒネ中毒だと思います」

「なぜわかるっ」

「僕が渡したモルヒネを一気飲みしたんですよ。机の上にピルケースがあって空になっていたんで。違法薬物所持で逮捕されても仕方ないです。それより彼女の命のほうが大切だから」

「どこ?八王子共生病院?すぐ行く」電話を切ると、岩田が、

「どうした?」と聞く。

「品田がモルヒネ中毒で意識不明。自殺を図ったかも知れません。行きましょう」

 早速、車で八王子に向かう。野津は運転しながら説明する。

「陽晴からの連絡か。モルヒネと自分から言ったとは」

「モルヒネと告知しないと病院の手当てが遅れますからね。彼としても切羽詰まって白状したわけですよ。致死量かどうかが微妙ですが」

「もっと早く聴取すべきだったか。オフィスと自宅内以外は見張りが付いていたんだがな」

「彼女はそれも承知で勤務先内部に残って飲んだんじゃないですか?」

「訊かれては困ることがあったのかな。意識が戻ってくれないと、こっちも困る」

「捜査上のミスとは言えませんよ。が、結果的に品田風美を泳がせ過ぎましたね。アイグレーの情報収集には役立ちましたけど」

「いや、疑惑の人物に死なれては元も子もない」岩田は助手席で腕を組む。

とりわけ岩田は、陽晴がモルヒネ所持者と知っていて、その彼女がアイグレー幹部だったのだから、後悔してもし切れない。

 夜道を西へとひた走る。ワイパーを動かしても視界が悪いほどの雨だ。途中からスピード違反で止められないように、パトランプを車の屋根に付けた。陽晴が玄関で待っているという。彼にも緊急で事情聴取しなければならない。車は八王子市内に入った。


 病院に車を横付けすると、陽晴が迎えに出てきた。

「いまICU で手当てを受けています。昏睡状態で強制的に呼吸させているそうです。まだ、助かるかどうかわかりません」

「どのくらいモルヒネを渡したんだ?」と岩田。

「25カプセルです。それが致死量かは僕も知りません」

「彼女が持っていたのが、それ全部とも言い切れないぞ」

「え?」

「多和田茜という学生に分け与えた可能性を否定できない。その人物はアイグレーの仲間だ」

 まあ座って話そうと岩田は言い、暗いロビーのソファに並んで話を続けた。

「モルヒネの入手先は言えません。いや、言っても揉み消される。実際にそうだったでしょう?」

「揉み消される?それは」と野津が口を挟んだのを岩田が遮った。

「出処を調べようとすると圧力がかかって止めろと言われたそうだ。捜査官に口止めされていたんだが、こうやって自白されては、せいぜいマスコミの報道管制くらいしかできないな」

「直接の入手先は姉なんですけどね。姉がどこから入手したかは言えません。無駄だと思いますし。まあ、それほど要人ということです」

「風美さんにはどうして渡したんだ」

「メンバー間で役に立つかもしれないので。人心掌握というか、依存ほどでないにしろ、また欲しければ命令を聞け、みたいな」

「命令?例えば?」と野津。

「風美の立場は幹部でも中枢部ではないので、捜査妨害行為の振り分けとかですね」

「私や加古くんを狙った犯行か?」

「野津さんのことは分かりません。加古くんていうんですか?明京大の学生に対して危害を加えたのはアイグレーだと思います。そんな話を風美から聞いたことがあります。『私の命令じゃなくてもっと上からで嫌なんだけど、役割分担は私が決めている』と」

「アイグレーの殺人犯行に関しては?」野津が一歩踏み込む。

「動機がないですね、殺すほどの。フェミニスト集団だからと言って、殺人を犯すような集団ではないはずです」

 そこへ医師が一人やってきた。白衣の乱れを直しながら三人の前に立つ。

「どうにか一命はとりとめたようです。意識回復には少し時間がかかりますが」

「ありがとうございます」陽晴は立ち上がって頭を下げた。

医師が立ち去ると黙っていた岩田が口を開く。

「場所も時間も妙だが、篠崎陽晴、きみをここで逮捕する」

「分かりました」彼もすでに観念していた。


 加古と慶菜は初めて一緒に風呂に入った。背中を流し合い、狭いバスタブに二人で浸かる。

「あんまり触らないでよ。感じちゃうから。あ、ヨシくん大きくなってる」

「だって裸同士で身体が触れてるから仕方ないんだよ」

晩飯は慶菜の作った豚肉生姜焼きだった。野菜サラダと味噌汁付きだ。慶菜は本当に手料理が上手だった。下手に手を出せないくらい手際も良い。洗い物は加古が担当した。

 「布団なんて懐かしいなあ」とパジャマ姿の慶菜はダイビングするようにうつ伏せに倒れ込んだ。「ねえ」と慶菜は加古を見上げた。

「きょうさ、中に出して貰えない?もう生理予定日が近いから安全だと思うの」

「本当にいいの?」

「万一の場合は私の自己責任でもいい。本根を言えばヨシくんの子なら産みたいけど、お互いまだ学生だもんね」

 いささか話が飛躍して先走るのも、若さの特権だろうか。にしても二人は気が早い。

「僕はどうせ作家志望だから、大学中退になっても結婚したいけどね、妊娠したら」

「そんな重く考えないでよ。ヨシくんの精子をジカに受け止めてみたくて」

 そう言われると加古はいつもより興奮した。慶菜もナマは気持ちがいいらしく、加古が行く前に3回達した。最後は「奥に出して!」と言われて子宮口付近で思い切り出した。

「中が温かい。ヨシくん好き、ねえ好き。たくさん入るまで離れないで。ああ、身体が痺れる」と全身を震わせている。感じすぎると淫語を言うのも、普段の清楚な佇まいとギャップがあって加古は凄く興奮する。見た目も性格もいい上にこれだから、もうぞっこんである。

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