第24話 位打ちについて

「位打ち」という政治行動についてご説明しましょう。「位打ち」とは「時の権力者が、気に入らない者の人格を崩壊させる目的で、官位を急速に上昇させること」です。具体例を挙げましょう。分かりやすいのは豊臣秀次あたりでしょうか?

むかし、秀吉という天下人がいましたが、秀吉はなかなか子供ができなかったので、秀次を後継者としていました。秀吉が貧民からの成り上がり者であるように、秀次も元々良い家柄ではありません。それがあれよあれよという間に権中納言になり、権大納言になり、関白になったのです。このように急激に出世してしまうと万能感を感じるためか「人格崩壊」してしまうようです。人間関係における平衡感覚がくるってしまうのでしょう。秀次などは街に繰り出して人を殺めたとか、美形の親と子を同時に側室にしたとか、もう好き放題な所業が伝わっています。結局秀次は子供が生まれた秀吉から切腹させられています。これが位打ちと呼ばれる政治行動なのです。(秀次は「秀吉が秀次の人格崩壊のため」にした訳ではありませんがそこは目を瞑ってください)

現代でもこのような「位打ち」はあるのではないでしょうか?

そのひと本人はさほど優れているわけでもないのに、人気者とつるみだした途端「自分は人気者だ」と勘違いしたのか偉そうな素振りを見せたりします。このような人がいて腹が立っても「ああ位打ちだ」ぐらいに思ったらいいのですよ。(これも人格崩壊が目的ではありませんが、そこは目をつむってくださいな)




P.S

歴史好きな人にはこの作品も読んでもらいたいですね。

平安時代の藤原氏の名前の法則性について述べています。


https://kakuyomu.jp/my/works/16817139559117422581/episodes/16818093076482724749


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