優しい死神(短編)

家猫のノラ

プロローグ

No1ー空へー

「おいボウズ、大丈夫か?」

人間がうじゃうじゃと湧き出ては消える駅で、

「僕は人を待ってるんだ。」

僕は一人で座ってた。

「そうか、どんな人?」

「分からない。」

おじさんが僕の隣に座った、

僕のお腹が鳴った。

「お?腹減ってんのかボウズ?」

「うん。お腹空いた。」

「よし。じゃあ腹減らないところいこうぜ」

「うん。」

僕は二人で歩いている。

空へ、空へ。

僕は駅から消えた。

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