満ちてない月

外に出たら

月が見えた

まだ明るくて

ほのかに白い


なぜだかほっとした

ああ 今日も

綺麗に見えるなあ


思わず眺め入った

なんとも言えないこの感じ

この瞬間が美しくて


夜になって

外へ出た

輝きを増して

僕を待ってた


ちょっと欠けた

満月じゃない月

いつもより

魅力があった


「満月が一番美しい」

そう思っていた

だけど気づいたんだ

完璧じゃなくていい

ちょっと欠けてる方がいい


僕たちだってそうだろ?

満ちてなくたっていい

生涯ずっと

満月なんかじゃいられない


またひとつ

学んだよ

ありがとね


そんなことを思いながら

今日もひとり自転車を漕いだ

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