第14話 AC娘


「ウマ娘が許せないわ」

「どうした急に」

「エロ二次創作できないのが許せないわ」

「ぜんぜん急じゃなかった。

何年前の話をしてるんだ」

「女体化を許可したということは人間牧場やだるま化や壁尻を許可したも同然だとなぜわからないのかしら」

「関係者各位はお前みたいな先行逃げ切り頭質じゃないんだからしょうがねえだろ」

「こうしてはいられないわ。

エロ創作できる新たな娘を考えて、どこかのメーカーに作ってもらって神絵師にエロ描いてもらいましょう」

「それお前なんにもしてねーな…まあいつもそうか」


「というわけで。

AC娘 〜プリティーオブアリーナ〜

について考えていきましょう」

「えっもうタイトル決まってる!?

念の為聞くけど、そのACってあのAC?」

「アッチッチチンポじゃないわよ」

「誰もそんな危惧はしてない!

ていうかチンポってCで合ってるのか?」

「さあ」

「せめてわかってから言え」

「AC娘の舞台はもちろん学園。

その名もレイヴンズネスト学園」

「まんまだ」

「略してヴス学園」

「すげー悪意ある切り取り報道」

「バーチャロン学園とかボーダーブレイク学園とか、いまいちメジャーになりきれなかった他勢力によるなけなしの抵抗がそのまま定着したのよ」

「あ〜ちょっとフロムっぽい設定が逆にムカつく…」

「レズ学園のほうがよかった?」

「まず名で体を表そうとするのをやめろ」

「インヴ学園」

「アナグラムしてまで言うことか!

いいから話進めろ!」

「とりあえず雰囲気作りとして学園側キャラのセリフを挙げていくわ」


理事長

「無駄な事はやめろ…。

反抗してももはや無意味だ。

お前の運命はもう決まっている

(機械音声)」


生徒会長

「力を持ちすぎたもの。

秩序を破壊するもの。

プログラムには、不要だ」


生徒会副会長

「俺はそうは思わん。

戦いこそが、AC娘の可能性なのかもしれん」


生徒会書記

「排除 排除 排除 排除 排除

(機械音声)」


「どうかしら」

「この学園は生徒をどうしたいの?」

「簡単なミッションですって嘘で呼び出して殺したいのよ」

「それ手段じゃなくて目的なの!?

いやどっちにしろ学園ものとして成立しねえよ!」

「そう?

副会長の呼び出しに応えたら告白してくれるわよ」

「告白の後どうなる?」

「体当たりされて即死」

「やっぱり修正じゃねーか。

そもそも何をするゲームなんだこれは」

「ACの名を持つ美少女たちがアリーナで最強を目指したり、生徒会やら教師やら理事長やらの管理者を特に感慨もなく滅ぼしたりするアクションシューティングゲームよ」

「本当にただの女体化アーマードコアだった」

「プレイヤーは自分のAC娘の頭(顔・髪)、胴(乳)、足(尻)などを自由に組み替えてカスタマイズしていくのよ」

「ある意味アーマードコアよりついて行けない人が多くなりそう」

「ラジエータも復活させてカスタムの喜びをより楽しめるようにしましょう。

これでプレイヤーもアッチッチね」

「怒りでね」

「あ」

「どうした」

「このままいくと逆脚娘と四脚娘とタンク娘とフロート娘が生まれてしまうわ」

「そこは…うーん…各脚型のブーツを履く、的な解釈でいいんじゃね」

「いえ、人外娘どんとこいだわ。

人間の可能性を信じましょう」

「神様は間違えてる。

あと4以降の機体の扱いも問題だな。

世界観的にレイヴンじゃなくなってるし性能も全く違う。

そういうとこ原作ファンはうるさいぞ」

   「こうやって」↔「いれば」

     「大丈夫」↔「よ」

「弾よけの動きのつもりかそれ!?

わかんねえって!

ネタ古いし見にくいし!

根本的な欠陥として批判はかわせねえし!」

「まあお祭り作品ということで統合するしかないわ。

ライバル校でカラード学園とか出してしまうとぶっちぎりで最強になるもの。

なのでオルカもレジスタンスもクソ傭兵もみーんなレイヴンよ」

「美少女ものって和気あいあいが売りなところあると思うんだが…男塾より仲悪いだろこれ」

「毎日キャッキャウフフ(闘争)よ」

「そうは言っても人死には出ないスポーツ感覚になるんだよな?

ガルパンみたく」

「部位破壊されるくらいかしら」

「なぜいちいちクソシステムの復活を狙う!?

ていうかキャッキャウフフで手足欠けさせる美少女嫌だよ!」

「そこはAC娘だから。

手足欠けても修理交換で直る存在を現代の倫理観に合わせることはできないし、合わせる必要もない。

好きにキャッキャし、理不尽にウフフする。

それがAC娘よ。

言葉など意味をなさないわ」

「火器言語しか通じない美少女はもっと嫌なんだが」

「もう一つ。

部位破壊が疎まれたのはロボットだったからよ。

美少女の部位破壊なら欠損萌え勢はギンギンだわ」

「人体欠損もエロ要素として食らう妖怪エロ腐れ外道」

「そうだわわたしはエロ画像が見たかったんだわ」

「あっ余計なこと思い出させちまった」

「絵師への元ネタ提供のためのエロ武器も追加しなくては。

電磁ムチとトリモチランチャーは鉄板ね」

「あー、原作ってそういう搦め手の武器割と少ないし、エロ関係なくけっこうガチで欲しいな」

「ラバー拘束弾とかどうかしら。

マット状ラバーを撃ち出す弾速遅め面制圧武器で、当たったらラバーが一瞬で吸着して無力化窒息責めできるやつ」

「すまん、マジ過ぎて怖い」

「感度3000倍弾もいいわね。

当たったら一定時間被弾ボイスが

『おほおおっ♡』

とか

『んほおおっ♡』

に固定されるの」

「着実にアッチッチチンポ娘に近づいていってるんだけど。

作るのはエロいゲームじゃなくてエロ創作してもいいゲームだったよな?」

「選んでエロくするのがそんなに上等かねえ」

「説明されなきゃわからんのか」

「よかったぜ、お前とは…今回は以上よ…」

「おいあたしだけ残して沈んでいくな!

あたしが人類史上最もエロい個人みたくなるだろ!」

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