ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされました。護衛騎士と悪役令嬢の恋愛物語
第50話 馬の疲れを取って一気に魔物を国境まで押し返しました。
第50話 馬の疲れを取って一気に魔物を国境まで押し返しました。
それから2日間。私はハロルドの馬に揺られて、殆ど死んでいた。
何でこうなった・・・・。
その御蔭で魔物たちの主力は龍が退治、その周りの掃討を騎士団がやるという流れだ。
私はいるだけだった。でも、仕方がないじゃない。ハロルドが意地悪するからだ。
しかし、凄まじい量の魔物がいるんだけど、よく、飽きずに? 次から次に出てくるものだ。
なんとか、国境沿いの街まではその方法で制圧できた。
そして、その日、久しぶりに私はベッドの上で寝れたのだ。
「もうダメ。これ以上は無理」
ハロルドに言うと、ハロルドも諦めたように、残っていた民家で寝かせてくれた。
王太子を差し置いてベッドで寝て良いのか?
いやいやいや、大半の魔物を退治しているのは私、いや今回は龍だ。その龍を抱っこしているから私が功労者なのだ・・・・。
流石に私も周りの白い目が気になる。
やむを得まい。明日は私がやろう。
私は夕食を何故か思いっきり食べて、久々にお風呂に入って、そのまま龍を胸に抱いてバタンキューと寝てしまったのだ。
これで何とか私は生き返った。
騎士達に偵察させたところ、元々私達が龍をペットにしたダンジョンから魔物が大量発生しているらしい。何故無尽蔵にダンジョンから魔物が湧いてくるんだ?
絶対にそのダンジョンになにかあるはずだ。
龍がその地に現れたときも魔物は今回ほど外には出てこなかったのだ。
私はそれが聖女の仕業だとはつゆほども思っていなかった。
一応相手は聖女なんだからあんな酷いことをしているとは思ってもいなかったのだ。
翌日私達はそのダンジョンに向かうことになった。
しかし、魔物の密度が凄いんだけど・・・・
本当に次々と魔物が大軍で現れるんだけど。
さすがの龍も叫ぶだけでは魔物を追い払えない。騎士達も剣を抜くがなかなか前に進めなかった。
ここまで来ると逃げようにも後ろに魔物がいて逃げられないみたいなのだ。
龍の炎で焼き払いながらの進軍になった。
当然こちらに向かってくる魔物もいたので、周りの騎士達も戦闘に入る。
魔物は次から次から現れた。
本当にキリがない。
本当に、なかなか前に進めなかった。
ダンジョンまでは馬を飛ばして4時間位の距離のはずなのだが、全然進めない。
そろそろ夕方になろうとしたときでも、まだ半分くらいしか進んでいなかった。
仕方がない。機能はゆっくり出来たし、ここは私がやるしか無いだろう。
龍に前を空けさせて、私は大地に降り立った。
ここいらで私の力を示すしか無いだろう。
魔物たちは龍が下がったので、こちらにも向かって来た。
ギャーーー
そうだ。皆一斉にこちらに向かってくる。
私はそれを無視して、両手を空に向かって掲げた。
「ようし、ここからは私がやるわ。えええい! 障壁展開!」
私は気合を入れると一気に前に巨大な障壁を展開した。
ズドーーーン!
魔物たちがその障壁に激突するが、私の障壁はビクともしない。
そして、スノードニアの大軍を壊滅させたように、私は障壁を一気に洞窟に向けて押し出したのだ。
ズドーーーーーン
凄まじい大音響とともに、凄まじいスピードで障壁が前進して、次々に魔物たちを巻き込んで弾き飛ばしていく。
「行っけーーーーーー」
私は大きな声で障壁を一気に展開、ダンジョンの向こうまで力の限り押し出しのだ。
ギャーーーー
ギャッッッーーーー
逃げ出そうとした魔物たちを次々に巻き込んでいく。
あたり一面の魔物たちが消滅した瞬間だった。
「これくらいでいいよね」
私は力を尽くすとハロルドの胸の中に倒れ込んで気を失っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます