第79話 猫目線(20)
思い出には足りない。
さらう波があつめる砂のようだから。
黒猫が肉球を押し込み、ぐっと爪を4つ立てる。そして、前にその力をうつし5つ爪を立てる。
じたばたの途中だったから、右側は浮いていて左側の手足が地面にぐっ、ぐっとキズをつけた。
9つの爪痕はすぅーっと流れて、星座から星座へ目を遊ばせる時の……流れる涙の速度に似た余韻を感じさせる。
にゃにゃ。
にゃーにゃ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます