第3章 文化祭編

付き合ってからの変化

第79話 堀川と友達!

 それからと言うもの、僕たちは恋人繋ぎをして登校しているため、とても周りから痛い視線を感じるが、何とか平然を貫き、楓と楽しく喋りながら登校している。

 校門付近に付き、更に視線が強くなり、痛々しさが増す。

 それだけならまだ良かったのだが、遂には


「あの、天野さんと手を繋いでる!? そう言うことなのか!? 恨む、恨むぞ…!!」


 と、よく顔を知っているクラスメイトが。


「あの天野さんと手を?? 誰だ、誰だあいつ」


 と、誰だか知らない先輩からの声も聞こえてきた。(楓は先輩にも人気があったんだな)と、僕は思わされるのであった。


「あ、北村君に天野さんだ! おはよう!」


 そう言って後ろから喋りかけてきたのは、この関係を作るのに大きく関わった堀川だった。


「あ、堀川君、おはよう」


 僕はどんな距離感で接したら良いかわからずに、君付けで挨拶をする。


「堀川君、おはよう」


 楓も同じような感情なのだろうか、普通に挨拶を返す。


「その様子から見ると付き合えたのかな?」


 堀川は恐る恐る訪ねてくる。あの、僕と楓の前で告白した堀川とは全くの別物だった。やはり、この件に関わった当事者として心配なのだろうか。

 僕は感謝を込めながら返事を返す。


「付き合えたよ。本当にありがとう。堀川君」


「堀川君、ありがとうね」


 僕がお礼を言うと、すかさず楓もお礼を言った。すると、堀川もホッとした顔になり、


「それなら良かった! 俺としてもすごい不安だったんだよね」


 (やっぱり不安だったんだな)と、僕は思う。


「それはごめん」


 僕らのせいで迷惑をかけたならこうするべきだと思い、謝罪をする。


「いやいや! 全然! それより、俺とも友達になってや!」


 堀川は元気にそう言う。別にダメな理由が思いつかなかったし、むしろ、友達が増えるのは良いことだと思った僕は、


「おう! これからよろしくな! 堀川!」


 ちょっと距離を縮めるべく、君をなしにして呼んでみた。すると、堀川は嬉しそうな顔をしてながら、


「よろしく! 北村! よければ天野さんも」


 そうして、楓とも友達になろうとした堀川に対して、僕は、


「僕の大好きな彼女に手を出したら許さないからな?」


 僕は軽い冗談めかしのつまりで威嚇しておく。


「ははっ。大丈夫だよ! 光と同じ感じの距離感で行くから!」


 (光と同じ感じなら問題ないだろう)と、思った僕は(楓の判断に任せよう)と言う結論に至り黙っていたが、全然楓は何も言わない。


「楓?」


 そう呼んで、横を見ると、楓はなぜか手で顔を隠していた。どうやら照れているらしい。


「ん? 何に照れてるんだ?」


 僕はそう言うと、楓は


「バカ、バカ!」


 と、肩をポコポコ叩いてきた。すると、堀川が、


「北村、自分の言ったこと気づいてないのか?」


 そう言われた僕は思い返してみる。(ん? 堀川と付き合えた話をしただろう? その後は『友達になろう!』みたいな話をして? 僕が冗談で『僕の大好きな彼女を………』って………)

 それに気づいた僕は今頃恥ずかしくなり、顔を真っ赤にしてしまう。


「はぁ、やっと気づいたか、北村」


 堀川はため息をつきながら、そう言う。(これからは人の前では失言してしまわないように気をつけよう)と、思うのだった。


 〜後書き〜


 どうも、ともともです! この小説をまた、読んでいただきありがとうございます^ ^

 今日からまた、この小説の投稿を再開していきます。ですが、流石に毎日投稿は時間的にも、モチベーション的にもきついので、火曜日、金曜日、日曜日の朝にこれからは投稿していきたいと思います。ですので、今日のはノーカウントで、次は明日の朝に投稿したいと思います。その次は金曜日の朝、という感じで行きます! 投稿頻度が前より減ってしまうのは申し訳ありませんが、よろしくお願い致しますm(_ _)m

 これからもこの小説をよろしくお願い致します!

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