第9話 ガーディアン その1(守護霊様) 


 シャンプーしてる時 背後に立つのは……?!

 

 はい、巷でよく聞くアレですね。

 ググったら 『 シャンプー中に(頭の中でも)だるまさんがころんだをやると ―― 』 なんて都市伝説を見つけてしまった。


 しまったぁ~~~!! 青田はもれなく思い出してやっちまうタイプ(;> Д<)!

 知らなきゃ良かったぜぇ……。


 絶対にやっちまうよ……? どうしよう……((((;゜;Д;゜;))))ガクブル……


 だが、ご安心あれ――

 その恐怖を打ち消す考え方を思いついた。


 その『誰か』はだと思い込めばじゃないか! シャキーンン!


 なんて斜め方向に回避する青田です(笑;) それしか出来んのじゃ!


 いや、実際に結構な頻度でいるかもしれないですよ。

 貴方の背後に ―― ええ、守護霊さまが。


 何しろSP張りに24時間フル一生、見守り続けてくれている存在。

 ちょっと恥ずかしいが風呂もトイレも後ろを向きながら、傍にいらっしゃるかもしれないのだ。

 何というか、一番身近で背中を預けられる方なのではないだろうか。


 さあ、この話を思い出したら、自分の守護霊様をイメージしてみよう。 


 ……なんて言ってる青田だが、実は色々と失礼をやらかしちまっていた。

 

  

 別エッセイ『夏だ! お盆だ!…』の第三話の事件(?)以来、時折頭を押される感じがするようになった。


 日中起きている時は気付かず、寝ようと横になると頭の天辺をなんだかグッと押されるような圧迫感がある。指圧というより手のひらでと言った感じだ。


 始めは気のせいかと思ったり、緊張型頭痛の弱いヤツかと思っていた。

 しかし調べると緊張型頭痛というのは、孫悟空の金輪のように頭全体か周囲ぐるりなのである。天辺だけとはまた違う。

 頭頂部頭痛というのもあるようだが、それも違う。痛いわけではないのだ。


 それにまた寝てる時以外にも、こうしてPCを打ったりテレビを見ている時に、頭の上に何かが軽く乗って来るように重くなる時がある。

 両方とも頭頂部だが、勘違いかなと思えるくらいの圧で むろん痛みはない。

 ( あ、たまにピシッとあるかな? )


 確かに肩はゴリゴリだし、姿勢が悪いから血行が悪いのかもしれない。

 などと思っていた。


 だが、以前のあの霊障とも言える悪夢の五日間がある。

 追い払ったとはいえ、もしかして完全には祓い切れずにまた悪さしに来てるんじゃないのか?

 そんな不安もあった。


 その疑惑を濃くしたのはある時の旅行先でのこと。

 会社の人達と温泉旅館に行き、みんなで和室に布団を敷いて就寝した。


 夜中にふと目が覚めた。

 広縁側の障子も閉めているので、部屋の中はほぼ真っ暗だ。みんなもぐっすり眠っているようで物音一つしない。


 なのだけど、また頭の真ん中に圧迫を感じる。しかも結構しっかりと。

 つい布団から手を出して、頭の辺りに手をやった。


 ―― 手首らしきものに触れた ――


 布団の足元側に大きな和テーブルを寄せているので、頭の先はすぐに壁である。

 人の頭を掴むなら、左右か、もしくは私をまたいで立つしかないが、そんな気配はない。手首は真っ直ぐ壁側からの角度で伸びている。


 ゾゾゾッ! とすると同時に、ムカッと来た。


 ふざけんなよっ! からかうのもいい加減にしろっ!

 

 思わずその手首を握りつぶす勢いで力を込めグッと掴んだ。ついでに喰い込めと爪も立てた。

 しかし相手の手は引っ込まないし、まったく揺るぎもしない。


 くそぉ、馬鹿にしやがって、なめんなよ。ここで怯えて引き下がってはいられない。

 理不尽な事を仕掛けてくる相手には、それなりに反撃しないと更にナメられてしまうのだ。

 私はますます力を手に込めた。


 考えてみたら、こんな風に掴んでいたら引っ込められないだろうなあ( ̄▽ ̄;)



  ……………………………………………………



 いつの間にか部屋の中が薄明るくなっていて、あちこちでモゾモゾ動く気配があった。 

 

 …………どうやら夢だったらしい。

 手首をがっしり掴み返した記憶は鮮明にあったが、ちゃんと私は布団に両腕とも入れて横になっていた。


 しかしリアルな夢だったな。掴んだ手首の感触もしっかり残っていた。

 死人のように冷たくもなかったが、温かくも無かった。ただ骨太な手首だというのはわかった。


 自分の爪を見て、もっと尖らせておけば良かったと思ったものだ。(職業上NGだったが)


 ややげんなりしながらも起きると、帰りの電車で皆にこんな夢を見たと話をした。

 

 すると怖がる人もいる中、企画部のK先輩が

「それ、手じゃなくて足だったら嫌ねえ」と苦笑いしながら言った。


 そうか! その可能性もあったのか!

 何しろ私は手首と思われた部分しか掴んでいない。自分の頭に当てられているところは確かめていなかったのだ。


 片方だったのは確かだが、片だったかもしれない。

 そう思うと尚更いっそうに頭に来た。

 

 ただそんな事があってから、比較的押される感じは少なくなった気がする。

 うん、まあやっぱり反撃したのが良かったのかな。

 そう私は考えていた。


 しかしこれで完全に事象がなくなったわけではなく、やはりいつの間にか押されるような感触が戻っていた。

 その度に手で触ったり頭を動かしたりしたが、以前のように何かに触れたりすることは無かった。

 

 ぬぅ~ん、なんだかモヤモヤする……。

 そんな日々が長く続いたが、それ以上何事もないのでそのまま気にしないようになっていった。 



 だがついにプロの霊能者さんとお会いした際、ふとこの件を思い出して訊く機会がやって来た。


「――そんな感じで、何かの霊障だとしたら怖いんですけど……」

「それ、違うわよ。霊障なんかじゃないわよ。貴方の守護霊様がやってるのよ」

「エッ!?」

 ―― えええっ! 驚いた!


 霊能者さん曰く、どうやら私の守護霊様が私に何やらパワーアップだか、刺激を与えるため(?)におやりになっていたらしい。


 オーマイ ガァー ディアンだったぁっ (;゜Д゜)!! なんてこった!


 マジですか!!?

 それってまさかアイアンクロー……じゃないですよね……?

(多分違うと思うが……)


 しかしよりによって守護霊様の手を、思い切り握り潰そうとしていた!!

 ヘタすれば別エッセイで書いたように、味方でもボコっていたかもしれないのだ。

(あれはジョークのつもりでマウントして来たので仕方なかったとも言えるが)

 

 大変失礼しました。すいません! 

 ただ言い訳をさせてもらえれば、本当に敵だと思ってたんです。

 不可抗力なんですっ。


 そう、感度が鈍い青田の霊感。

 なんとなく気配を感じても、良いもんか悪いもんかまでは分からない。しかもただの勘違いの可能性もある。


 だから冒頭のシャワーの件だって、

今でも『 俺の後ろに立つな 』のゴルゴ13状態だ。

 もしかすると眉毛も太くなっているかもしれない ――

 ――って、自分で言っておいてなんだが、それは嫌だなぁ……💦 


 何しろ私はヘタレなのである。

 怖がりだからすぐに手が出てしまう。弱い犬程よく吠えるだ。

 

 そんな背後なんぞに立たれたら、思わず

『あたぁっ!』(ブルース・リー風)と、後ろも見ずに裏拳をかましているかもしれない。確認は後回しだ。(事故案件)


 そういえば最近ネットでたまたまチャクラの話を読んでいたら、頭の天辺にも7番目のチャクラというのがあるらしいのを知った。

 

 そうなんだ。私は眉間の部分(6番目)――いわゆる第3の眼が一番上かと思っていた。


 それによると6番目と7番目は特にスピリチュアルな関係に通じているそうな。

 ふんふん、もしかして守護霊様は私の霊感をアップさせるために刺激されているのだろうか? それとも抵抗力?


 ちゃんとプロの先生に聞いておけば良かったのだが、当時の青田は色んな悩みを抱えていて頭が働かなかった。おまけにいつもポケポケしている。

 だから後で気がついて、あの時聞いておけば良かったぁ~と、いつも後悔するのだ……。


 とにかくこの7番目は氣の出口だそうで、ストレスとかで詰まりやすいのだとか。そうすると頭痛が起こったりするらしい。


 ……つ、詰まる? いや、ホントに詰まっていそうだ。お腹もそうだし……。

 もしかして、それで守護霊様はそれをこじ開けようとしてくれていたのでしょうか?

 う~ん、すいません、分からんです……。

 

 そんな青田だが、変わらずに御守護頂いているようである。本当に有難うございます。


 何しろ昨今のこのストレス社会、誰もかれもが少なからず一度は鬱に悩まされる時代だ。

 青田も当時、やっと予約の取れたメンタルクリニックで、

『貴方は重度の鬱です』と診断されたことがあった。


 80点中68点で重度なのか。

 どういう採点なのかは知らないが、きっと質問項目にあった『死にたいと思いますか?』という問いは絶対高いポイントだろう。


 しかし青田は、ここは『NO』だった。

 嘘でも、ワザと外したのでもなく、本心からノーなのだ。

(ちなみにここが『YES』だったら何点アップだったのだろう?)


 自分でもそこは不思議だが、このまま死ぬなんて勿体ない! と思えてしまうのだ。

 そう、嫌なこともあったが、まだまだやりたい事も沢山ある。

 それを味わわずにどうして人生を終わりに出来ようか。


 おそらくこういう風に考えさせてくれた力の何割かは、守護霊様たちのおかげだと思う。


 何しろ更にボロボロになった――もうコロナに罹ってもいいかなどと思うようになっていた――どん底の私がクリニックを再受診するか、スピリチュアルカウンセリングを受けるかで迷った際に背中を押してくださったようで。

 霊能者の先生に、守護霊様が酷く心配されていると聞いた。

 

 もちろん皆さんにも、もれなくこうした方達はついておられるのだ。

 ただ気がつかないだけ。

 何もしてくれてないのではなく、陰で精一杯頑張ってくれているのだが、本人の心が閉じていると届かなくなってしまうのだそうだ。

 それは傍で見ていて助けられない状況、なんとも辛く歯痒いことか。


 いやはや、本当に頭が下がります。あらためて感謝します。

 そんな方に間違って爪を立てていた私…… (_ _lll)ズーン…

 うん、でもあれは申し訳ないですが、誤認必至案件ですよね……?


 しかしてウン十年に渡ってのこの誤解、きっと守護霊様は苦笑なさっていたに違いない。

 まあこいつだからしょうがないと思われているのでしょうが、本当にご苦労をおかけしております。


 しかもトンデモ青田の勘違いはこれだけではなかったのだ。


 更にアンビリバボーなことが、ウン十年の時を経て明かされた。

 

 なので今度は怒られなかったら、『守護神様』のお話もさせて頂こうと思う。




    ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 本当は次は『守護神様』の話をと思っていたのですが、今朝 夢で守護霊様たちと初めて直で話したので、その件を書こうかと思います! (あくまで夢ですのであしからず)

 

 いや、本当に良かったです(((;´Д`A ``` 

 実は私、守護霊様にもこんなの暴露して失礼なんじゃないのかとか、ちょっとビクビクだったのです。

 でも身内だから少しは勘弁してくるかなとか、ちょっと甘い考えとどっちつかずで……。


 あっさり快諾して頂き有難うございます!

 そしてまたネタにさせて頂きますので宜しくお願い致します(笑)


 あ、ちなみに『アイアンクロー』みたいな件に関しては、拙作の創作ファンタジー小説に出したのが先で、まさか守護霊様がおやりになっていると知ったのはその2年程後のことです。

 だから小説中のな守護神がやってる『アイアンクロー』とは、たまたまの偶然であります(笑;)

  

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