第25話 スタート

 プロ野球選手としての人生が無事に終わり、これから俺の第二の人生が始まろうとしている。


 早速、前に暮らしていたマンションから引っ越して新しい生活を始めてみた。これから住む家には、ゲーム専用の部屋を用意したのだ。


 プロ野球選手だった頃、ずっとゲームはプレイしていた。けれども、ゲーム専用の部屋は作らなかった。野球に集中するために。


 専用部屋まで作ってしまうと、そこから出てこなくなるかもしれないから。でも、今は違う。自分の好きなように、こだわって作り込むことが出来る。その専用部屋に引きこもってゲームし続けても、問題ない。


 まずは家庭用のゲーム機を、古いものから最新のものまで可能な限り買い集めた。もちろん携帯ゲーム機も、ちゃんと揃えてある。海外から取り寄せた物もあった。


 繋げるのに少し手間がかかるけれど、ちゃんと起動できるように機器を揃えた。


 特製の棚に各種ゲーム機を置いて、ズラッと並べる。圧巻の光景だった。


 それから、PCゲームを遊ぶためのパソコンを組み立てた。全て最新鋭のハードを揃えて、特にグラフィックボードは最高級のものを厳選した。


 最新タイトルのゲームでも、フリーズすることもなくヌルヌル動く。ゲームを遊んでいる時に感じるストレスが、一切なくなった。最高の環境でPCゲームを楽しめるようになったわけだ。


 パソコンモニターと、モニターを置くテーブルも最高級品だった。


 イスも座り心地の良い高級品を購入した。ゲームを遊ぶ時は、長時間プレイする。座りっぱなしの時に腰など痛めないように。


 照明や家具など、統一感のある白と黒でまとめた。シンプルかつモダンな感じだ。

そんな部屋の中で、俺はゲームを楽しむ。今まで抑えてきた分を取り戻すかのように、ゲーム三昧の生活を始めた。選手時代も、十分にゲームで遊んで楽しんでいたと思うが。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る