記憶喪失

ある日、図書館で君と偶然出会った。


たまたま同じ本に触れ彼女の方を見た。


「あ、この本、、。私いいんでどうぞ。」


「いや、僕この本読んだことあるのでいいですよ。」


「ありがとうございます。前読んだことあるんですけど、忘れちゃって。」


そんな何気ないやりとりをした。


だけど、彼女は僕を一回も見てくれなかった。


「そうだ。この本、読んだら貸しますね!」


やっぱり、僕のことも、この本のことも覚えてないよな。


本当は僕が君にお勧めした本だったんだけどな。

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