第601話 えびえびしすたーず「安全運転」

「先輩って運転が上手ですね」

「後輩、助手席に乗っている時に何を言い出すのよ」

「先輩が大学の私道の峠を攻めている時は、毎日生きていることに感謝していましたよ!」

「そのわりには何時も助手席に乗っていたじゃない」

「だって、狭くてうねうねしていて舗装もまともに維持管理していない峠道を運転したくないからです」

「後輩だって運転上手いじゃない」

「私が運転したら移動時間が先輩の倍はかかるから遊ぶ時間が無くなっちゃうじゃないですか!」

「私って我慢とか苦手なのよね」

「先輩。だからってどれだけ廃車の山を築いたと思うのですか」

「……覚えていないわ」

「先輩。今は安全運転で快眠できそうですよ」

「後輩。さすがに外交官ナンバーを付けた世界で一台しかない大学の有志と言うかコメント難しい連中が作った水素自動車を廃車にするような運転はしないって」

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