第272話 えびえびしすたーず「懐古主義」
「何か、えびえび姉が失礼なことを言っていたような直感がするわ」
「先輩。職員室に帰ってきてから、何をぶつぶつ言っているのですか?」
「合コン全敗の記録更新中って、どうして生徒たちが知っているのかしら?」
「先輩。それは、先輩の可愛い後輩である私が雑談のネタとして話しているからですよ」
「……後輩。今、なんていった?」
「だから、生徒との雑談で、先輩の合コンが全敗の記録を更新していると話しているのです」
「……後輩。どうして、私の合コンの全敗の記録更新で、生徒と盛り上がっているのだ!?」
「先輩、考えてくださいよ。ここって、お嬢様が多いでしょう?」
「……後輩。お嬢様学校の生徒だから、お嬢様は多いわよ」
「だから、先輩が恋人募集していると言って、生徒たちの人脈で良い人がいないか聞いているのですよ」
「後輩、何を聞いているの?」
「もちろん、先輩の恋人候補に決まっているじゃないですか!」
「後輩……。ありがとう!!」
実は、先輩の合コン全敗の話から自分の恋人探しのネタに利用していたのを悟られず、後輩は逃げ切ることに成功したのでした。
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