第173話 えびえびしすたーず「正副予備」

「我が妹よ。あれが無いよ?」

「お姉ちゃん。あれってどれ?」

「我が妹よ。あれってあれよ」

「お姉ちゃん。このトマトの缶詰?」

「そうそう我が妹よ。このトマトの缶詰で作ったスープが美味しいのよって、ちがーう!」

「お姉ちゃん。それならこの小麦粉?」

「そうそう我が妹よ。この小麦粉があれば麺類からパンと食生活が豊かになるのよって、それもちがーう!」

「もうお姉ちゃん。それならこの精米したばかりのお米?」

「そうそう我が妹よ。土鍋で炊いたご飯から雑炊とお米を使った料理も美味しいのよって、これもちがーう!」

「お姉ちゃん。あれじゃわからないよ!」

「我が妹よ。お姉ちゃんが求めていたのは、食料品ではなくて学校の宿題がどこにも無いのよ!」

「もうお姉ちゃん。学校の宿題なら何時も教室に置き忘れているじゃない!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る