第3話 この世界について

 俺はエルフと出会いこのまま洞窟へと案内してもらい数分歩いたところで目的の洞窟に着いた。そこは薄暗く気味が悪い……感じでもないな。


「じゃーん! ここが洞窟になりまーす。どう? お主ビックリした?」


「しねーよ! アホか! お前は!」


「うわーん、いじめるー。……なんてね!」


 コイツさっきから何なんだよ!全く。案内してくれるのはいいけどさ……。疲れんだよね。コッチが。ってか、エルフは俺のことお主って呼ぶよな。ジジィか子供なのか分からん。


「ほれ、さっき狩った肉焼けたから食べなよ! 若い子は育ち盛りだしね」


「へぇ、美味そう!……もぐもぐ。うっめー!」


「もっと褒めてほしいな!」


 何で? これくらいでもっとはないでしょ!……あっ、いいこと思いついた。


「この世界のことを教えてくれたらもっと褒めるよ」


「むっ、ずるいぞ。……でも仕方ない。教えてあげよう!」


 よし! 引っかかった!チョロすぎ(笑)


「この異世界はちと不思議でなぁ。人間を始めゴブリン、ドワーフ族、エルフ……俺じゃないよ? 被ってるけど全然違うからね?」


 分かったから何回も同じこと言うなっての!


「早く続き教えて」


「せっかちだなぁ。あとはねオーク族でしょ、悪魔、トカゲ族に獣人族に……いっぱいいるよ!」


 こんなにいるのかー。こりゃ覚えるのは大変すぎるな。まぁ、いいや。次々行きましょう!


「だからせっかちすぎるって!……で、ここからが複雑になります! 今俺たちがいるのはカオス界。理由は沢山の種族が入り乱れているから〜! そしてカオス界の右隣に天聖界。左隣には妖怪界は昔の名前で、今は暗黒界もしくは地獄界とも呼ばれてる。カオス界を挟んでこの2つの界は仲がとっても悪い!500年周期に大戦をしてて、それを仲裁するのがカオス界の魔王と勇者。まぁ、そこも仲が悪いけど大戦の時だけは協力的だよ」


 説明が終わると「どう? 分かった?」と聞いてきた。ふっ、もちろん……。


「分かるわけねぇよ! 複雑だろ! 大体カオス界はないだろ!」


「いや、だからカオス界だって。お主が文句言っても変わらんって」


 分かってるって! ちょっと文句を言っただけだし?


「さて、もう遅い! 明日はゴブリン村に行くから若いものは早く寝なさい」


「エルフも若いじゃん。大人ぶられても見た目でさ……」


「む! 見た目は関係ないぞ!」


「じゃあ、何歳なんだよ!」


「知らん!」


「不詳かよ!」


 そして、俺たち2人はグースカと眠りについた。……そんなこんなで道中出会ったエルフと一緒に、ゴブリン村に行くのであった。






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