凡人男子高校生の異世界無双〜異世界転移したので凡人なりに無双します〜

ささまる

第1話 異世界転移

「マコト!行こう!」


「……よし、やるか!この世界を導くために!」


「おう!」


「どこまでもお供いたします」


 美男美女が俺の後に着いてくる。美しすぎて羨ましいし、モテるんだろうなとか思いつつも彼らはこの異世界で出会った大切な仲間だ。俺は凡人だけどこんなにも大切な仲間がいる。凡人だけど仲間と一緒にこの世界を無双する。


 ーーーーこれは喜志星誠(きしぼしまこと)が異世界に転移して世界を導き魔法やらスキルやらを使って、知らないうちに無双する物語。仲間と共に彼は彼なりの世界を作り出す。争いのない世界を……。


 ようこそ……。混沌、天聖、暗黒の3つの世界が集う異世界へ!


ーーーーー


 はい、どうも。俺は何をやっても凡人の喜志星誠(きしぼしまこと)です。


 え? どこが凡人かって? 具体的に説明しろだと?仕方ないなぁ。と・く・べ・つに教えてやる。(あまり教えたくはない……)


 定期テストでは全教科70点ぐらい。これが中学1年からずっと続いている。悲しいことに小学生でも5教科75点ぐらい。


 さらに図工では凡人いわゆる普通賞をもらったことがある。審査員によれば普通すぎて面白かったから。なんじゃそりゃ!って思ったね。クラスメイトには笑われた。大ウケで卒業してからもいじられまくった。


 さらにさらに家庭科でもエプロンに自分で考えたデザインを縫う作業でも先生に「普通でいいじゃん」なんて言われた。「ふざけんな!」って思ったよ。


 などなどたくさんの出来事があり、とうとう親にも「普通すぎて少し心配だ」と言われてしまったのだ。まぁ、ご安心ください諸君!俺は大のマンガ好きでオタクとは言わないけどオタク並みなのだ!これが俺が唯一誇れることだ!


 ヒュー……


 今は下校中である。風が吹いているな。俺の自慢もとうとう普通すぎて風にも笑われた……のかも。そんなことはどうでもいいとして現在午後9時59分。いつもなら10時に家に着くのだ。こんな時間まで何してたかって?友達と遊んでただけだ。そりゃもちろん楽しかったよ!そして家の前に到着である。両親は共働きで家にいない。別に寂しくないよ?


 そしてドアを開けようとした時のことだった。


「ん?……なんだ?この魔法陣みたいなの」


 俺が立っている場所に魔法陣みたいなのが現れた。そしてその瞬間に魔法陣の中に吸い込まれたのだ!


「うわぁぁぁぁ!」


 そして着いた先は見たところもない場所に座っていた。そこはまだ明るくて太陽が出でいる。俺はもうこの瞬間で理解ができた。


「まさか……」


 マンガとかでよくある異世界転移をしてしまったらしい……。


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