『傘の下』

雨の日が好きだよ

傘の分だけ人と離れて歩けるから

好奇な目にさらされないように

醜女な顔も傘で隠せるんだよ


傘の下の空間だけでいいんだよ

平穏な場所を私に下さい

暴力の入って来れない

私の人道回廊を

ここに下さい


でも圧倒的な暴力が襲ってきたら

傘を閉じて尖った先端を

濁った黒目に突き刺すんだよ


横殴りの雨に濡れながら

びしょびしょになりながら

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る