第145話 コロナ禍も「空気」にてうごく日本人(爺医)

 自分も含めてではあるが、日本人の同調圧力に対する従順性が気になる。


     📚


 山本七平の『空気の研究』を読み返して……。


   参考文献:空気の研究(p184)


 山本七平曰く

 ――空気と水、これは実にすばらしい表現と言わねばならない。

 というのは、空気と水なしに人間が生活できないように「空気」と「水」なしには、われわれの精神は生きていくことができないからである。


 その証拠に戦争直後、「自由」について語った多くの人の言葉は結局「いつでも水が差せる自由」を行使しうる「空気」を醸成することに専念しているからである。


 そしてその「空気」にも「水」が差せることは忘れているという点で、結局は空気と水しかないからである。

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