第15話 愚痴言はず感謝の日々を経しのちは「ありがとう」と告げむ縦惚けても

  愚痴言はず感謝の日々を経しのちは「ありがとう」と告げむ縦(たとへ)惚けても(医師脳)


「延命治療は望まない。でも痛みだけは取ってほしい」と、妻や子供らに繰り返してきた。

 いざという時つらい選択をさせなくて済むように、との気遣いだ。

「私は痒いのもイヤだな」と妻は笑う。


 コロナ禍以前は、これが(子供たち家族そろっての)我が家の正月であった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る