とある少女の出会いと別れ

小春かぜね

第1話 気楽な一人旅

 ……


 俺は今、旅をしている……

 気楽な一人旅で有る。


 中古で買った軽自動車に乗りながら、とある地方のドライブ旅行を俺は楽しんでいる。

 もう、これとの付き合いも5年以上に成るが、今日も元気よく動いている。


 旅行出発前に、念入りに点検をして置いたから、この旅を問題無く完走してくれるはずだ……

 頼むぞ。相棒!!


 ☆


 現在位置は、実家が有る場所から遙か南にいる。

 俺は実家暮らしで有る。実家暮らしだから、気軽に旅行が出来る!?


 道路の距離で言ったら、1,000km近く離れている場所に居るだろう。

 時間が有るからとは言え、良くこんな場所まで来た物だ。


 俺の車は、今流行はやりの車中泊仕様では無く、普通の軽自動車で有る。

 車内で仮眠を取ることは出来るが、ことは厳しいだろう。


 その為、ビジネスホテルや公共の宿。時には車内野宿をして、この旅を続けている。

 ベッドや布団で眠れるのは良いが、その分宿泊費が掛かってしまう。(汗)


 俺の車が車中泊仕様では無い以上、その辺りは仕方がない事でも有るが、その分旅費がかさんでしまう!///


 そして、そろそろ旅費も底をついてきたし、一人旅も飽きてきた。

 孤独の旅も一週間続けると、心が自然と寂しくなってくる。


 この辺りが潮時かなと感じて、俺は車を走らせている……


 ☆


 俺の年代は20代前半で有るが……定職には就いていない。

 だが、就いていないは語弊だな!


 先月までは、きちんと正社員をしていた。

 仕事も”そこそこ”出来ていたが……”そこそこ”出来ていた所為では俺は、とある人物から(先輩)から目を付けられ、苛められしまう!


 仕事の手順を教えてくれなかったり、先輩風を吹かせて、徹底的に俺へ嫌がらせをしてきた!!


 俺は、その仕事が別に好きでは無かったので、苛めを受けて勤めるぐらいなら、辞めた方がマシだと感じて、その仕事を辞めてしまった。

 上司は引き留めたが当然、先輩からの引き留めは無かった……


 俺は貯蓄も有るし、実家暮らしだから、こんなことが出来る。

 と言っても、お金は有限で有るから、この旅が終わったら、次の仕事を探さないといけないが、俺はどんな仕事に就くべきだろうか……

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