第17話 謎の男アリ

「早くやり直し」

頭を上げながらのヘレンのパワハラ

とモラハラが始まった。


「チッ」

フローレンスは小さく舌打ち

権力使わないで欲しい!


ペチッ

「イタ」

ヘレンはキッと睨みながら聞こ

えたのかフローレンスへ無言の

ベチッ


仕方なくフローレンスは又拭き掃除を始めた。


遠くなるリアの後ろ姿を眺め

思った。

(もしかして、助けてくれたのか?

この新人潰しのヘレンから?)


ヘレンは後ろから何も言わず

ジ━━━━━━━━ッと見ている。

背中がウズウズ

(見てるヒマあれば仕事したらいい

のにと思ってしまうのは

ワタシだけ?。)




「ああ〜くたびれたァー

もう聞いてよーぉ」

バタッと部屋を開けるなり

フローレンスは倒れ込んだ!

ここまで帰ってくるのがやっとこ

だった。


フローレンスはアリサの部屋で

モナ、カリナ、ドロシー

にヘレンの愚痴を言った。


「ホレお茶」

アリガト カリナ


「ホレピザ🍕」

アリガトモナ



「ああー聞いた事あるある

なんかさ、辞めるの辞めないの

ってオバちゃん達モメてたよ。」

とドロシー



「へぇー」

アリサは初耳らしかった。


「そんなの、辞めちゃいなよ!

もっといいバイトあるって!」


「そうだよ、体壊すよ

ストレスで胃潰瘍になったりして!」

アリサは心底心配する。


「んーでもなぁ悔しいじゃん。

負けたみたいでムカつく💢」

ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”🍔ウメエ


「そんな言ってて

体壊したらどーするの!」


「う、うんもう少し頑張って

みる。ŧ‹”ŧ‹”ガブリ🍖」

フローレンスは迷いながらも

せっかく見つけたバイトに

未練もあった。


それに履歴書、写真、仕事探し

又一番からの始まり

面倒クサな事を考えると🙄💭

・・・・・


二の足を踏む。

時間掃除して過ごせばイイだけの話


モグモグしながらふと、リアの顔が

浮かんだ。

いい所もあるんだ!

ヘレンに意見してくれたし

なーんて思う‼️


フローレンスは意を決して

皆の意見をきいた。



「あ、あのね、友、友達の

話なんだけどサ」ゴクッ


シ━━━━━━━━━━━ン

一同の視線を感じた。



「ち、注目 なおれ!」

フローレンスはつい掛け声をする。


オイオイ、体育系か?

掛け声と共に皆パッと元の体勢に・・・



「で!!」


「ん?でって?」

フローレンスは又ホットサンドを

パクリと噛み付いた時点で


アリサが

「ほら友達がどうのこうのでしょ?」



「あ、ああそうそう


えっと、身分の高い人の

頭を撫でたら駄目だよね




例えば・・・ロレンツオ殿下

・・・とカ」


しりすぼみな声を出しフローレンス

が聞いてみる。



゙;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブッ💦

「ロレンツォ殿下?の頭?」

アリサがバジルソーセージを

「ウグウグウググ」

喉につまらせドロシーが慌てて


「フローレンス

撫でちゃったの‪.ᐟ‪.ᐟ‪.ᐟ‪.ᐟ」

と言いながらアリサの背中を叩く


「誰が?誰のア、タ、マを

撫でたのォーヤバ…」

モナもハンバーガを握ったまま

ボーぜん。


『・・・かなり( ꒪Д꒪)ヤバ…

い事なんだな!』


とフローレンスは理解した。




フローレンス大丈夫?

そんな事して!」

とカリナもビックリ‼️


四人はフローレンスに立て続け

に迫る様に聞いて

来る。



え、え、え💦

「だ、だから例えよ

そんな高い身分?か、分から

ないけど・・・

で、そんなヤバい?」



「な━━━━━んだぁ

ビックリしたぁ」


一同はホッと合わせたように腰をおろす。


「まあ、軽くて10年くらい

塀の中だね!

重くて銃殺?」



.。oO銃・・殺ってか!ガクガクブルブル


絶対捕まる訳には行かない

逃げ延びなきゃ

今は死ねん。

まだ死ねん!!


「お💦給料日には私が、ご馳走するねゴメンけどもう寝るねゴクゴク

プファご馳走様」

ソソクサ

来る時はフラフラだったのに

栄養補給したからか元気になった。





「まけるもんかぁ━━━━━!!

捕まる訳には行かない

死ね無い‼️

こちとら年寄りの入れ歯10人分

フェイ〇スほぼ全員分


年寄りの入れ歯盗んで使う

老いぼれ犬1匹分の入れ歯

これはきっと特注になるから

高い

そんな事情があるんじゃー

━━━━━━🐶


フローレンスは入れ歯犬の真似を

して歯をむき出しながら歩く!

誰も見てないから


弱音なんか吐くなら働く!

こちとら金がいるんじゃ━━━💰

捕まっているヒマ無い!・・・


しかしヤバい・・・





それから又フローレンスは

本業を頑張り、そして週末がやって

来た❗


清掃もいよいよ終盤

何人の人をいれたのか王室の

ワックスがけも随分進んでいた。



「フゥ

やっと来たの!まバイトだから

そんなもんよね

気楽で羨ましいー」


ヘレンはどうやらフローレンスを

ロックオンしたらしく

潰しをフローレンス1人に

絞ったようだ。



「バイトの新人さん入りました

皆さん教えて上げて下さいね」

の声に


フローレンスが振り向くと

背の高いボサボサ頭でメガネを

かけたちょっとブサイクそうな

彼がいた。


「よろすく、おねげいします。

アリと言いうっちゃ。」



「ププ━(〃>З<)━ッッ!!!」

彼の特徴ある喋りは声高く

笑いをとった。



「ちょっとアンタ!!

仕事終わって無いわよ!」


ヘレンはフローレンスに厳しい

尖った声をかける。


「はい?私今来たのにぃー」

フローレンスは、終わるわけ

ねーじゃんと言いたかったが

ダンマリ!


「ちゃんと拭いたの」

ヘレンは顎でクイクイ、後ろを

見たら水滴がべシャーと広がって

いた。




『くっそーいつの間に(×_×)

・・・ヤラレタ』

フローレンスはガクリと肩を

落とした。



「ああ、すんません

俺のせいだ!」


急いで駆け付けたアリはヘレンに

ペコリと頭を下げた。


フローレンスもビックリ



「え、そんなハズ・・」




「ま、まあイイワ

気を入れて仕事して!!」

ヘレンはアリとフローレンスを

見てフンッ

スタスタと歩いて行った。



「アリさん、ありがとう

でも、アリさんまで標的に

なるよ、私は慣れてるし

気にしないから、大丈夫よ。

稼げればいいんだし」


アリさんはボサボサの頭を

掻きながら

「・・・うん。」

とポッリと呟いた・・・が


事ある事にアリは参戦して来た

まるでフローレンスを

守る様に。


ヘレンの💢'怒りは自然と

アリの方へも向いて行った。



アリも掛け持ちらしくフローレンス

と同じ土日祭日のバイトだった。


次の土曜日

アリは相変わらずフローレンス

と一緒にいた。


「アリさん

あなた腕力あるし、ガタイがいいか

ら外の仕事に回すからね外回り

やって!」



「いや、

俺は、コッチだとミシェルさんに

言われてんよ。

しゃぁねーべ?」



「・・・わ、わた、私が

外回り言ってんだから

外回りよ!

ちゃんと仕事シロ!」



「ぉまっ」

アリがヘレンに掴みかかろうと

した時


「💢待てっ、王室の中である

場所をわきまえよ!」



と割り込んで来たのはリア

だった。


「ヘレンどうした⁉️

お前らしくない!」



「このアリが私の指示に

従わぬのです。」



リアはアリをじー⚭-⚭

アリは 下を向いて


「申し訳ありません。」

と頭を下げた。


「は?あなたこのお方が誰か

知ってるの?

土下座しなさい💢」

ヘレンはキツイ口調で言った。


虎の威を借る🦊とは良く言った

ものだ!!

アリはヘレンに呆れてしまった。



「アリさん」

フローレンスが土下座した。


「申し訳ありません

アリさんは私を庇ってくれて」



「フローレンス、アノネ

この仕事はリア殿下の❗

来週に迫ったお見合いの

ためのものなのよ

見なさい、庭師から厨房迄

必死にやってるの!!」




「もういいヘレン、君立ちなさい

土下座謝罪なんていらん。

仕事に戻ってくれ!」


リアは少し不機嫌になり歩いて

行った。


ヘレンはプイッとして雑巾を投げて


「ちゃんと終わらせなさいよ💢」

そう言って立ち去った。




「アリさんごめんね

嫌な思いさせてしまって


そうそう

いつものお礼にお昼作って

来たんだー

一緒に食べよう。」




「え、(,,꒪꒫꒪,,)︎💕︎

昼飯!オレに?」


アリは嬉しくなってウンウン

と頷いた。




そして仕事は休憩に入り


外庭のでっかい石の陰でフローレンスはアリを待った。


「す、すまねえ

待ったか?」



「ううん、大丈夫☺」

かけて来るアリをフローレンスは

手を振りながら迎えた。



フローレンスが帽子と伊達メガネ

をとると

ブラウンの柔らかい髪が

ふんわりと落ちた。



┣¨‡ ッ Σ(°꒫°๑=͟͟͞)➳♡

や、ヤッパリ君だったか!

しばしフローレンスに見とれて

いると


「さあ、食べて」

卵サンドにポテトサラダ

ハムと色とりどりの野菜

キッシュや、真空断熱容器に

入ったスープ


「うわあースゲ」

アリは嬉しそうにさけぶ



「味には自信があるの」



「ウンウン美味い。」

アリはあっという間にたいらげた。


「フフッおいしいですか?」



「う、美味いよ!」



アリの後ろには何時の間にか

数人のガタイのいい男達が

円になって弁当を食っていた。



「毒味しなくて大丈夫か?」

とか言ってるのが聞こえた👂


フローレンスは、首を傾ける



「毒味って聞こえなかった?」


とアリに聞いてみた。

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