第11話

それでも別れたくなかった。意地?プライド?何かは分からなかったけど、離婚するのは嫌だ。

自分を殺して、義実家に帰った。

でも、無理だった。

私はとことん、あの人達に関わりたくない、態度にあからさまに出ていた。

旦那ももうすでに遅し。義父母のかたをもつ。

完璧にこの家で私は一人。トイレだけが安心できる場所。毎朝の仏壇拝みも先祖聞いてるかぁー?

お前達の子供らは、嫁いじめてるぞーって挨拶してた。罰当たりだな。

私が帰る場所、本当にない。

道の駅で時間をつぶし、夜遅く帰るようになっていた。朝も早く出て、すき家で朝定。道の駅で歯磨き。からの出勤。疲れた。本当に疲れた。

離婚。2人が出した結論、離婚。

朝、旦那が部屋で着替えてるあいだ、私は皿を洗っていた。

居間で、この家の40年の歴史、しゅんこがきてメチャクチャだ、疫病神、ガッカリだよ、あんたには、働きもせず、居候、部屋に戻ると、俺会社でも家でも安心できない。疲れた、と旦那に言われた。

明日、家出よう。

もう、ダメだね。家を出る前の晩、私の背中に手を回した旦那、しゅんこ、痩せたな。一言ポツリと言った。そうさせたのあんただよね。この男、ヤバい。女を不幸にするダメなタイプ。やっとやっとやっと気づいた。

そして、絶対に幸せになるんだって、この時本当に誓った。幸せにならないとだめだ、負けられない。

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