エピローグ2話 神託の恐ろしさ 妹side

その後も順調?に神託はおりて、妹達の職業がわかった


エリスミュウの娘は暗黒騎士

エフィシルフィの娘は竜騎士

そしてイリアとイルルアリアとエルの娘は魔法使いになった


「ですが、皆さん神父様からのお言葉を聞く前に女神様から直接教えてくださるなんて…一体何が起こっているのですか?」


「わかりません、19年前は私が教えてもらったのですが…」


「19年前?」


エフィ達はまだ16歳で自分達が産まれる前の話の事だ


「はい、勇者パーティと"英雄パーティが誕生した年です"」


「「「「!?」」」」


神父様が言った言葉にイリア達は驚く、無理もない"英雄パーティ"とはかつて世界を救ったパーティであり


"自分達の親"の話だからだ、その親達でも自分の職業は神父様からのお言葉だと考える今回の事はとても不思議に思えてくる


「父ちゃん達の時か」


「父ちゃん?…ああエイトさんの事ですか?」


「え、!?はい!?パパ様達の事を知っているのですか!?」


イルルはグイグイと詰め寄ってくる、自分の親の話だ、とても気になるのだろう(勿論エリス達も気になっている)


「え?…ええ、あの時も私が担当しましたから…」


しかもその日は勇者カイトを含めたハーレムメンバー達とのいざこざもあり、かなり緊迫した雰囲気だったと思う


「あの時はビックリしましたよ、勇者様が現れたのは勿論、英雄、魔王、剣姫、とかなり珍しい職業がたった1日で現れたのですから」


「パパ達、本当に凄いな」


エリスはそう言って驚いていたがエリスもエリスで中々に凄い職業を得ている


「貴女も暗黒騎士と言う珍しい職業ですけどね?」


「貴女も竜騎士と言う珍しい職業だよね?人の事言えないわよ?」


「貴女達は良いでしょ?あたいとイルルは魔法使いよ?」


イリアはそう言って不貞腐れる、確かにイリアとイルルはエリスとエフィと違って普通の「魔法使い」だ


「母ちゃんは魔術使いだから、あたい達も魔術師とかになれるのかな?って思ってたのに…」


「あたくしもママ様が魔術使いだから、魔力ないかと思ったのに…」


「イリアとイルルはアリアママとエルママだけじゃなくてパパの血も引いているから魔力があるんでしょ?」


「それ説得力あります?」


イリアとイルルが悲しんでいる所をエリスがフォロー入れているが、エリスがツッコミを入れている


「落ち込む必要はありませんよ、魔法使いは確かに多くいますが、その分解明されている事が多く汎用性も高く、騎士にはない遠距離攻撃、後方支援、回復担当と多種多様な事が出来るのでかなり優遇されますよ?」


「そうなんですか!?」


「あたくし達もパパ様達の役に立てますか!?」


神父様が暗黒騎士、竜騎士の様な騎士達にはないメリットを教えてくれた事で、すぐに立ち直る


「エイト君の事か…確かに彼は前衛で戦う職業だから、後方支援はとても重要な筈ですよ?」


更にその言葉で2人はとても喜ぶ、逆に騎士の2人は少し不貞腐れている


(いや、別にいいんだけど)


(なんか、ムカつきます)


「しかし19年前と何が違うのでしょうか?彼らは女神の神託を受けて"厄災の討伐"に行き、それを成し遂げた者達なのに…」


「「「「………」」」」


「どうかしましたか?」


「…いえ」


「…なんでもありません」


イリアアリアの娘イルルエルの娘は神父様にそう言うと、お辞儀をしてその場から去る


「あ!待ってよ!」


「では神父様わたくし達はこれで失礼します」


エリスとエフィも慌てて2人を追いかける


「…何か不味い事でも言いましたかね?」


——————————————————————

本来の出来事は厄災と暗黒神はこの世界を治めていた女神アマス、アダマスによって被害を受けた被害者で、その厄災と暗黒神の片割れであるアリアとエルを仲間にして世界を救った


と言う事なのだが、話をややこしくしない為にごく一部の者達しかその事実を知らない


その為世間一般的には「厄災を討伐した英雄」と認識になっている






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る