第351話 剣士対剣姫 〜リベンジ戦〜
「貴女には昔お世話になったわね?」
「ええ、学生時代に1回だけですが。」
学生時代、シルフィは剣士であるサユリと戦った事がある、その時はシルフィの剣技の圧倒的な差で勝ち、サユリは手も足も出なかった。
「今の貴女はあの時もよりもだいぶ弱くなりましたし、技は使わないで剣の腕だけで勝負してあげますよ。」
「…舐めてるの?」
シルフィは剣を抜きながらそう話す、サユリは怒っているが、これは紛れもない事実だ。
旅に出て足腰が少し鍛えられている(かもしれない)が、立ち方があの頃よりもだいぶ素人になっている。
余分な贅肉が胸、腹、尻、脚、腕…男を喜ばせる為に出来た肉がこれでもかと見える、修行…トレーニングを怠った証拠だ。
「舐めてませんよ?貴女の様な雑魚に使う価値がないだけです。」
「っ!?言わせておけば!」
その言葉で堪忍袋の尾が切れたのだろう、サユリは剣を抜いて、「ダッ」と地面を蹴る。
「…遅い」
「ゴフッ!?」
シルフィはサユリの剣を躱し、身体を斬る。
右肩から左脇腹までザックリと切り跡が残り、そこから血が出る。
「鬱陶しいんですよ、何も知らない癖に知ったように接してくる貴女達に…そろそろ私達が本気で怒っている事を理解してください。」
「な…何よ…折角…助けてあげているのに…」
それが余計な事だとまだ理解していない様だ、サユリは左手で斬られた身体を触りながらシルフィを睨みつける。
「ガハッ…ゴホッ…まだ…戦いはこれからよ…!」
そう言って地面を蹴り、怪我人とは思えないくらいの速さで剣を振り、シルフィに襲い掛かる…しかし
「………遅い、無駄、無価値、無意味、無能…つまらない。」
所詮はメスに堕ちた女、最初の攻撃でシルフィに「遅い」と言われているのだ、その後の攻撃なんて、止まっているのと同じである。
「弱い…弱すぎる…殺す価値もない…」
「うるさい!さっさと死ね!」
レイピアの様に剣を使い、シルフィを刺すように攻撃するが、落ちぶれた剣士にSランクの剣姫が当たる訳がない。
全てを躱し、剣の平らな所で顔を殴る、「ボギィ」と骨が砕ける音がしたが、気にしない。
「ブヒィィィぃ!!!」
「豚の真似って…"そう言うプレイ"もしてたって事ね…醜い。」
顔の骨が砕けいる為、口からは大量の血が出て、歯も何本か抜けている。
「あご…ごぁ…ふぁしふぁ…(顎が…この…クソガァ…)」
「何言っているのか分かりましんけど、取り敢えず…貴女の体全部斬りましたから。」
「ふぁ?(は?)」
一体何を言っているんだ?
そう思ったサユリだったが、シルフィが剣を鞘に収めると「キンッ」と言う音と共に
「ゴハァ!?」
体全体に斬り跡が付き、そこから大量の血が「ブシュー」と流れ出し、その血の海の中にサユリは倒れ込み、そのまま白眼を剥きながら力尽きた(まだ生きている)。
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サユリ対シルフィは2回目なので、少し短めに、後諸事情で今日はここまでです。
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