第159話 カルデア学園
桜の花びらが地面を覆い、桜の木は満開とは言い難い状態になっているが、それでも、その美しさに魅了される
何故日本ではないこのカルデア学園に桜の木があるのか、それはわからないが、日本の象徴の1つである桜を見る事が出来、エイトとミュウは前世を思い出す
「記憶を取り戻す前は、この桜を見ても特に何とも思わなかったけど。」
「改めて見ると、感慨深いわね。」
もう2度と見る事は出来ないものなのだろうと思っていたが、案外この世界は日本と似ている所がある。
「文化祭で色んなものを食べたけどさ」
「色々おかしかったもんね?」
そう彼らは色々周り、色んな物を食べていたが、その中でも不思議な事があった。
「なんでグローバル化してるのか…しかもここは異世界だぞ?」
「正確には地球の食べ物がなんでこの世界でも普通にあるのか、だよね?」
「ああ、日本だって和食と言われるものがあり、中国には中華など、その国独特の文化があるはずだ。」
なのにも関わらず、まるで現代日本の様に和食はもちろん、中華、イタリアンなど、中世の時代ならあり得ない物が普通にあるのだ。
「まぁ恐らくは、女神アマスが地球を参考にしたか、女神アダマスがカイトの為に日本に合わせたか…だな。」
「パンが主流の中世で、米があるのが不思議なのよね?」
更には英語と日本語のミックス言語が普通に使える時点で、そもそもおかしい
異世界転生や異世界物語でも普通に言っているが、そもそも言語が違うものを2つ使う事自体おかしいのだ。
「ま、考えても無駄か」
「そうね、それを知っているのは神様だけ、まさに神の味噌汁(ドヤッ)」
「それを言うなら神のみぞ知る、だ」
そう言ってエイトはミュウの頭に手刀を入れる、みゅぐっと可愛い声を出しながら、ミュウはこちらを睨みつける。
「なんだよ?」
「意地悪エイト」
「お前なぁ、ツッコミ程度でそんな怒るなよ」
そして今度は頭をなでなですると、みゅぅ…と少し色っぽい声を出しながら目を瞑って喜ぶ。
「ちょろ」
「全くその通りですね」
「たく、なーにいちゃついてんだよ、エイト。」
ミュウを撫でていると、後ろからアリアン達がやって来た。
「ああ、シルフィ、アリアン、遅かったな。」
「遅くなってすいません、まさかアリアン様が馬車なら財布を落とすなんて思いもよりませんでしたから。」
「…すいません」
カルデア学園に向かう途中、4人はいつも馬車に乗って移動しているが、アリアンは財布を窓の外に出してしまい、それに気づいた2人が慌てて取りに行ったのだ。
「まぁいいよ、で?無事に見つかったの?シルフィ?」
「はいエイトさん、幸い誰も中身を取っていなかったので、全額無事です。」
「本当に助かったよ、もう絶対に落とさない。」
そう言うと、アリアンは自分の財布を頬でスリスリする、それ程までに大切なのだろう。
「…所で、エイトさん。」
「ん?何シルフィ?」
「…いつまでミュウ様をなでなでしてるんですか?」
「…あ」
横を見るとミュウが女の子(笑)が見せてはならない表情を浮かべており、これを他の人に見られたりしたら、貴族として人として終わる。
「みゅ…みゅぐ……みゅー~」
「やべっ可愛くてついやっちゃった。」
「全く、何してんですかエイトさん、私達が言える立場ではありませんが、もたもたしていると遅刻してしまいますよ?」
「シルフィの言う通りだな、ミュウ…失礼」
「みゅー…みゅぐっ!?」
多分生半可なやり方では元に戻らないとわかったエイトはミュウの唇を奪って無理矢理意識を戻させる(その姿にシルフィは殺意の篭った目をしていたが)
「………エイト?」
「ほら、学園に行くよ?」
ミュウの手を引っ張り、シルフィとアリアンも続いていく、それはこの学園生活、最後の登校日でもあった。
——————————————————————
色々やり直して、ギリ完成
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます