第20話 天蓋花、賽の河原

決して僕のことを省みてくれない


結ばれることもないけれど


僕は君を中身で見ただけでとても嬉しかった


この身を形成する葉脈は遠くて


近い冬の頃には枯れてしまうだろう


君も季節はずれに咲いて




もうすぐ命の緒が切れてしまうだろう


そうなったら


僕とともに死んでくれないか 


あの世に逝くときくらい


僕と一緒に旅立ちたい


あの世界で三途の川の川辺には


たくさんの僕らの仲間が咲き誇っているよ


そのときはきっと


僕と君は結ばれるはずだよね 


たくさんの悲しみとともに


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