第17話 隣県(岡山県)の地元紙より 1

 この事件の全国紙の社会欄の記事の引用写真を今もネットでいくらか確認できますが、全国紙としては確かに大きな扱いかなとは思われます。

 しかし、事件の起きた地域のブロック紙である広島県の中国新聞や、その隣県の岡山県を主たる商圏にしている山陽新聞のような地方紙のほうが、この事件におけるスペースは大きかったようです。


 現段階で中国新聞の記事は確認しておりませんし、当時も広島県在住でなかったため今もって確認できておりませんが、当時岡山大学の学生として岡山県内に在住していたことに加え、現在でも岡山県立図書館などで当時の新聞の確認ができるため、去る9月初旬に三蟠鉄道廃線跡を取材に行った帰りに、県立図書館に立寄って当時の山陽新聞の複写をして参りました。


 ちょうどバブルが崩壊に向いつつある頃。

 その数年後に破綻した山一証券が取引先企業に損失補填を云々の記事が、この事件の報道の横に掲載されていました。他にも、日本電気株式会社、今やパソコンのメーカーとして完全に定着し切っているいわゆるNEC、当時も確かにその屋号を使ってはいましたが、正式名称として日本電気と見出しに書かれているのには、もはやパソコン事情でNECのロゴを店やネットなどで見慣れた今の私には、むしろ新鮮でさえありましたね。


 そんな時代のこと、まだ不登校という言葉は生れていなかったはず。ひょっと一部では既に使用されていたのかもしれませんが、この事件がしばらくの間社会欄をにぎわせている間に、確か、「登校拒否」という言葉がどこかに出ていたような記憶があります~改めて確認してみます。


 何より、この事件を起こした坂井幸夫氏の顔写真が出ているのが、やたら印象に残ります。確かに当時、恐らくは喫茶店かどこかで新聞を読んでいて、坂井氏の顔写真を見た記憶、ありましたからね。

 もちろんこれほどの事件ですから私の記事に限らず色々な人がこの事件に係る情報をネットに出してくださっていますけれども、坂井氏の顔写真が掲載された新聞記事は、どこにも出ていないようでした。

 そんなこともあって、実は、その新聞記事を引用のために複写してきたというのもあるのです。

 まあ、坂井氏(当時被疑者)の顔写真をさらしたところでどうなるわけでもないのですけど、やはり、ネットという空間に歴史の断片をきちんと残して置ければという思いがあるのも確かです。 


 全国紙の引用となると、どうしても東京方面の人が多くなるため全国記事を出されることが多くなるでしょうが、全国紙でも、地元となる地方もしくはその周辺地域ともなれば、地元記事等においてもさらに大きな紙面を割いて報道しており、そこで顔写真が出ている可能性もなくはない。まして、地方紙で地元もしくはその周辺ともなれば、さらに大きな扱いにもなっているはずです。

 近いうちに広島方面に出向く際は、公立図書館に出向いて確認してみたいと考えております。

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