きっとそれも朝だった

早朝、いつもよりもかなり早くに起きた日。

まだお日様が昇る前、外は随分暗かった。

たぶん、人によっては夜だった。

そんな時間に、気まぐれに窓を開けてみた。

いつもよりも静かだった。

昼と比べて、人は歩いていなかった。

夜と比べて、車は走っていなかった。

なんだかとても不思議だった。

窓から外の匂いがした。

どこまでも暖かい、太陽の匂いではなかった。

でも、私たちをワクワクさせるあの冷たい匂いでもなかった。

ふたつの匂いを混ぜて、外にまきましたって、そんな匂いがした。

どこか安心した。

私の知ってる朝ではないけれど、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る