お菓子

 先輩はよくお菓子をくれる。最初は嬉しかったのだが、こうも毎日渡されると流石に申し訳なくなってきた。

「たまには先輩が食べてください」

 今日も貰ったお菓子を先輩に返すと、「お前が食べろ」と言って渡される。この短時間で何度もお互いの両手を行き来するお菓子を不憫に思う。

「じゃあ二人で食べましょう」

「……それなら、まあ」

 二人で食べるのはいいのか。

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