第132話 荒波の海

何かが

ぽとり、と

あたしの中に落ちる


逢いたい

逢いたい

切なさが雫となって

あたしの中に落ち続ける



逢いたい

逢いたい


そう乞い願ったきみが

夢に現れてくれたのに

目覚めたらもう

どんな夢だったのか思い出せずに


何かがまた

ぽとり、と

あたしの心の中に落ちる



逢いたくて

逢いたくて


心の中が海になりそうで

荒波の海になりそうで




ねえ

きみは元気でいますか

きみの心は

穏やかでいますか





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