第119話 永遠に忘れていたい雨の日
しめやかに降る雨の雫たちが
いつの間にか
心の中にも入り込んでくる
雫たちは
そっと
記憶の糸にまで染みていき
細い細い記憶の糸のその先の
あの日を
連れてくる
雨だったあの日
あの雨の音を
あの雨の冷たさを
今は
痛みよりも強く思い出す
どれくらい
あと
どれくらい時が経てば
記憶の糸は切れるのだろう
あたしは
ひょっとしたら
朽ち果てるまで
このまま
この糸を
離せないのだろうか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます