　このタイトルはAKB48 「So long!」のことです。

　このMV（ミュージックビデオ）の撮影では、長岡市がロケ地になっており、信濃川の土手や、旧長岡市役所庁舎、長生橋（ちょうせいばし）が映り込んでおり、長岡市立長岡造形大学で撮影されていることがわかります。

　途中でレトロな建物が映っていますが、それが長岡市中島浄水場。大きな水道タンクが目印です。

　この中島浄水場は、戦前からあった浄水場で（現在は水道局の建物があるだけですが）、中に入って天井を見上げると、古い板と、張り替えられた新しい板があるのがわかります。

　この張り替えた跡は、長岡空襲（昭和20年8月1日）に焼夷弾が天井を貫通して落ちてきた跡です。

　焼夷弾は可燃性の液体が入った鉄パイプを集束させ空中でバラバラになって地上に落ちます。その鉄ハイプが屋根を突き破って建物に入り火災を発生させます。

　可燃性の油脂焼夷弾の液体がガラス窓にかかったのか、ガラスが熱で変形しているところもあり、空襲を伝えるモニュメントとしても残されている貴重な建物です。

　長岡空襲は今の長岡駅から旧長岡六十九銀行本店（→北越銀行→第四北越銀行）の付近が爆撃の中心地でした。

　長岡市の北側、JR信越本線の北長岡駅周辺には軍需工場が戦前までたくさんありました。

　長岡市の津上製作所（現ツガミ）は工作機械メーカーとして有名ですが、戦前にこの会社が作ったゲージブロックをアメリカ軍が見て、その精巧さに驚き、「日本の精密機械産業を滅ぼすにはこの工場を焼け」と言ったといわれています。実際に模擬原爆の投下目標が津上製作所だったと。

　この長岡市北側の軍需工場があった一帯は、長岡空襲で被災せず無傷で残りました。戦災を受けなかったのです。わが国の産業の砦、現在でも、もっとも国際競争力があるといわれる工作機械メーカーがこの一帯に集積していて、戦後の日本の経済復興の礎となったともいわれています。

　アイドル曲の聖地巡礼もいいですが、長岡空襲の爪痕も御覧いただきたいです。

　中島水道公園の近くのおすすめのお店は

「安福亭（あんぷくてい）神田店」長岡市神田町２丁目

　背油系のラーメンですが、燕三条と違うのは、タマネギでなくて「長ネギ」が入ることです。中毒になる美味しさですよ。

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