第52話 科学か生産性の問題か


 新潟駅から正面の大通りを「東大通ひがしおおどおり」といい、そのままいくと信濃川に突き当たります。

 そこにあるのが萬代橋ばんだいばし

 この橋を渡ると、島になっている都市部があり、ここを「新潟島」といいます。

 昔は島ではなく、昭和40年代に信濃川の水を分岐させる関屋分水路せきやぶんすいろが出来て、島になりました。ちょうど竣工50年だそうです。


 萬代橋を渡ると6車線くらいの大通りがありますが、これを「柾谷小路まさやこうじ」といいます。大通りなのに「小路」と名前が付いていますが、縦の道を「通り」横の道を「小路」としたのです。昔は小道だったようです。


 この柾谷小路は、金融機関が多く都銀や証券会社などの支店が立ち並んでいて、東中通にはいる角に日本銀行新潟支店があります。


 萬代橋を渡ってすぐ左手に野村證券のビルがあって、その小さな通りにはいると、病院があります。


 竹山病院です。


 この病院を語ると何ページにもなる話ですが、

 月経周期や不妊治療に関する研究で有名な、荻野久作おぎのきゅうさく先生が勤務していた病院です。

 この病院に勤務しているときに、不妊に悩む女性たちのカルテを丹念に調べて、いわゆる「オギノ式」と一般に呼ばれる発見をしました。


 わが国の産婦人科医で世界で最も知られた医師でしょう。


 ノーベル医学生理学賞にノミネートされたそうですが、ドイツで論文発表したときに追試をした学者が亡くなってしまったため、ノーベル賞の生前受賞の原則から荻野先生には授与されなかったという話だそうです。本当に残念です。


 荻野久作先生の功績を記念して、自宅があった営所通の道を「オギノ通」となずけられました。


 このオギノ通のすぐ近くに「カシェット池上」という隠れ家的な伝説のフレンチのレストランがあったようです。一日1~2組程度だとか。


 あまりに伝説すぎて、今、やっているかどうか??



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